「念願のリフォームをしたよ♪」
読者様は、ご実家からこんな素敵な報告を受けてはいませんか。
僕は実家のリフォームを手伝いましたが、完成後に何度もよろこびの電話を受けました。
電話口で、少しだけ早い口調でリフォーム後の生活について話す母。
「キッチンの使い勝手が悪いってこと。ずいぶん前からいってたっけな・・・。」
そんなことをぼんやり思い出しながら聞いていると、なんだか心の奥にぽかっと火がともるようなあたたかさを覚えます。
いつもより少し長い電話を切った後、ふとこんなことが頭をよぎりました。
「あれ?こういう時ってお祝いを贈るものなのかな。」
- リフォームでお祝いなんて大げさかな。
- でも、いつもお世話になっている実家だし・・・。
- これが建て替えだったらどうなるんだろ?
先方が親しい関係である実家とはいえ、このように悩んでいる子ども世代の方は意外に多いのです。
今回は、実家がリフォームや建て替えをした場合、子どもから贈るべきなのか迷ってしまうお祝いについて調べてみました。
■目次
実家のリフォーム・建て替えでお祝いは贈るべき?
先方が実家となると、いつもお世話になっているということでお祝いを贈る方が多いようです。
リフォームのお祝いは「改築祝い」
リフォームのお祝いは「改築祝い」となります。
改築祝いの相場は、10,000円~30,000円程度です。
リフォームの完成を確認した後、一週間以内に贈ります。
建て替えのお祝いは「新築祝い」
建て替えの場合は、「新築祝い」となります。
新築祝いの相場は30,000円~100,000円程度が一般的です。
リフォームのお祝いと同じように、完成を確認後、一週間以内に贈ります。
贈る相手が実家だからこその悩みがある
リフォーム・建て替えのお祝いは、本来は親しい間柄の人たちで行うものです。
実家は身近な存在ですし、よいお付き合いをしていきたいですよね。
ですが、「どの程度のお祝いならば、実家の重荷にならずに受け取ってもらえるのか」悩む子ども世代の方が多いようです。
子どもとしては普段はなかなか口に出してはいえない、実家への「感謝」を形にしたいという気持ちがありますよね。
お祝いを贈るということには「家内が安全で、末永く繁栄が続くことをお祈りする」という意味があります。
そのため、リフォームの規模に関わらず、現金やよろこばれるものをお祝いとして贈ることはマナー違反ではありません。
また、こんな時に困らないように、お祝いごとの取り決めをされているご家庭もあるようです。
お祝いしてくれるなら、お互いに悩まない「現金」がいいわ♡
このように、素直に気持ちを伝えてくれる親御さんもいらっしゃると思います。
前もってこういった話し合いをしておくと、いち早くご実家のお祝いに駆けつけることができるかもしれませんね!
プレゼントを贈る際に、ふさわしいもの・ふさわしくないものをご紹介しています。
改装・改築など違いがあいまいなリフォームの説明もしていますので、よかったら読んでみてください。
実家へのリフォーム・建て替えのお祝いみんなどうしてる?
子ども世代はお祝いを贈ってる?
きっと読者様は「他のご家庭はどうしているのか」が気になってらっしゃいますよね。
そこで、子ども世代の方が実家へどんなお祝いを贈っているのかを調べてみました。
リフォーム祝いって聞いたことないですね…
引用:ママリ
実家も外壁内壁キッチン等、色々とリフォームしてますが、お披露目とかは特にしなかったです。
私は2年前、別居の実親がリフォームした際に、寝室の電気をお祝いに買ってあげました。
引用:教えて!goo
お祝いとしての現金じゃなくて、親孝行と考えて実用的なものをプレゼントしてもいいと思います。
5万から10万くらいではないでしょうか。
引用:Yahoo!知恵袋
我が家が2世帯住宅を新築したときは、夫の兄弟からはそれくらい義母にお祝いしていたようです。
子夫婦である私たちには(家を建てたのは夫のみの資金ですが)1万から三万がほとんどでした。
身内はお金がいいです。
・実家が家を建て替えた時は電子レンジを贈りました(笑)
引用:OZmall
私の実家ということもあり、母に直接欲しいものを聞いたら「電子レンジが欲しい!」ということだったので。お値段は28000円。やはり3万円に近い値段で考えました。
・住む地域によって違うんですかね。私は現金10万と欲しい電化製品を聞き、炊飯器と電気ポットを贈りましたよ。
引用:お悩み掲示板
新築祝いなんて、そう何度もあるものではないので、その位が私の回りでは普通です。
う~ん・・・お祝いの考え方について、幅がとっても広いわね。
そうなのです!
先ほど、お祝いの相場金額についてお伝えしました。
ですが、実際はそれぞれの家庭で考え方が違うため必ずしも相場通りではないのです。
「リフォーム」と「建て替え」という、工事の内容によっても贈り物の考え方に差があるようです。
小規模なリフォームには必要がないけれど、家全体のリフォームや建て替えの場合には贈る・・という感じかしら。
なかには、お祝いという形は取らず「援助」という形でお祝いの気持ちを表す方もいます。
私は、自分の実家をリフォームする為に、兄と私で各300万円ずつを援助しましたが、
引用:発言小町
お互いに独身時代の貯金から捻出し、家計には手を付けませんでした。
でも、どのお祝いでも「念願のリフォームが叶ってよかったね」って子どもにいってもらえたら、親はとても嬉しいものだと思います。
実家の立場の意見
親の素直な気持ちも調べてみました。
私は約2000万でリフォームしましたが、子供達の誰一人「改築祝」をくれてません(笑)。
引用:発言小町
私もくれるなんて思ってませんし、くれる話が出たら、自分のために使えと言いますよ。
新築ならば別ですがリフォームでしょ。お祝い(お金)なんていらないと思いますが・・・。
引用:Yahoo!知恵袋
親としての立場からしてみれば、お金よりももっともっと欲しいものはあるはずですよ~。^^
親の立場から考えれば、大切なわが子が考えてくれたお祝いならどんなものでも嬉しいのです。
もし読者様がお祝いを贈ることにお悩みであるのならば、「お祝いしたい」というそのお気持こそが、親にとってはありがたいものであることにお気付きくださいね♪
義理の実家と習慣が違うこともある
夫の実家が500万かけてリフォームしました。
引用:インターエデュ
「お正月に帰省するのが楽しみです。」とだけ伝えました。
ところが先日義姉から、何故リフォームのお祝いを渡さないのか?と電話がかかってきてビックリしました。聞けば義姉宅は30万のお祝いを渡したとのこと。
改築と言ってもいろいろあります。
引用:Yahoo!知恵袋
ご主人の弟さんと暮らす、そして、将来、弟夫婦と同居するために「増築」の改築ですか。
その場合、10~30千円。
弟さんは独立し、あなたたちが、時々里帰りする、そして、両親の面倒を見る場合、30~50千円。
叉、地域と風習があり、お酒2本、絵画、傘たて、植木等いろいろあります。
ちなみに、お祝いには地域によって習慣の違いがあります。
相談できるのであれば、何もない時にさり気なく先方に聞いておきたいですよね。
ただ判断は様々なので、正直なところ正解がないというのが事実だと思います。
よりよいお付き合いをしたい実家へのお祝いはどう贈る?
先方が実家といえども「親しき仲にも礼儀あり」とはよくいうもので、マナーを守って贈りものをするとお祝いの気持ちがより伝わります。
そこで、注意したいマナーポイントを以下にまとめました。
水引の選び方について
リフォーム・建て替えのお祝いには「蝶結び(花結び)」・「鮑結び(あわじ結び)」の水引がかかったのし袋・のし紙を選びます。
【赤白蝶結び(花結び)】
何度でも結びなおすことができる「蝶結び」です。
プレゼントのリボンの様で覚えやすいわよね♪
「何度あってもよい」という意味から、一般的なご祝儀、ご挨拶やお礼などの他に、慶事などお祝い事などに使用します。
【赤白鮑結び】
「あわび結び」や「あわじ結び」ともいわれ、紅白で慶事、白黒で弔事に使用することができます。
輪の部分が鮑(あわび)を表し、両端を持って引っ張るとさらに強く結ばれることから、「末永くつき合う」という意味も持ちます。
ただし、水引の用い方は地域によって違いがあります。
例えば、通常「蝶結び」を使う何度あっても嬉しいお祝いにも、関西では「鮑結び=淡路結び」を用います。
地域によって習慣に違いがあるので、いざという時に困らないようあらかじめ確認しておきたいですね。
のし袋の表書きの書き方
のし袋の表書きや中袋は、毛筆や筆ペンを使って書くのが基本のマナーです。
墨の色は、よろこびを祝って濃く鮮やかな墨色で書きます。
どうしても毛筆や筆ペンを使うのが苦手な方は、無理せずにサインペンで書いてもマナー違反にはなりません。
リフォームのお祝いは「祝御改築」「御祝」 とします。
また、増築の場合の表書きは「祝御増築」とします。
【金封表書き記入例】
建て替えの場合は、「祝御新居」「祝御新築」とします。
リフォームのお祝いと同じように「御祝」としても大丈夫です。
【金封表書き記入例】
他にも「御新築祝」「御新築祝」という表書きもあります。
四文字が縁起が悪いとお気にされるなら「御新築御祝」としても問題ありません。
ちなみに、よくいわれる「祝儀袋」は業界用語であって、ウィキペディアにも載っていません。
正しくは「のし袋」「金封」と呼びます。
のし紙の書き方
のし紙の場合は「赤白蝶結び」の水引にすることが一般的です。
表書きは、のし袋で説明した内容を参考にしてくださいね。
【のし紙の説明】
①のし | 縦長六角形の飾り物。お祝い事のみに使用される。 |
②水引 | 祝儀の際に用いられる飾りの紐。 リフォーム・建て替えのお祝いのときは、一般的に「蝶結び」を使用する。 |
③表書き(上) | お祝い事の内容を書く。 リフォーム・建て替えの場合は、相手がどのような工事をしたのかによって表書きが変わる。 |
④贈り主の名前 | フルネーム・名字のみのどちらでも可。 ※名字のみは略式とされる。 |
「のし」と「のし紙」は別のもの?
本来「のし(熨斗)」とは、図の①の様な縦長六角形の飾り物のことをいいます。
これは「熨斗鮑(のしあわび)」という貝を薄くして干したものを簡略化したものです。
長寿をもたらす縁起のいい食べ物であるともいわれたことから、古くからお供え物にも用いられてきました。
現在では、熨斗と水引が印刷された紙のことを「のし紙」、袋のことを「のし袋」といいます。
多くの人は、正式には「のし紙」と呼ぶべき紙を「のし」と呼んでいるってことなのね。
ちなみに、よく使われる「のし」には8種類ほどあって、贈り物の内容によって使い分けされています。
リフォーム・建て替えのお祝いには避けたい「忌み言葉」
先方が実家なら、お披露目をかねてお祝いの会食に招かれることも多くあるわよね。
そんなリフォーム・建て替えのお祝いの席で使ってはいけない「忌み言葉」があります。
火事を連想させる言葉 | 燃える(火、炎、焔、煙)、焼ける |
家の倒壊を連想させる言葉 | 閉じる、つぶれる、破れる、傾く、さびれる、失う、流れる、飛ぶ、腐る、朽ちる、崩れる、壊れる、落ちる、終わる など |
念願のリフォームが完成した先方の気持ちを考えたら、避けるべきだっていうのは納得できるね。
お祝いを贈るということには「家内が安全で、末永く繁栄が続くことをお祈りする」という意味があります。
お祝いの席でも、リフォーム・建て替えをした実家のことを想いやる気持ちを忘れないように、楽しい家族との時間を過ごしたいものですね!
まとめ
- リフォーム・建て替えのお祝いは、本来親しい間柄の人たちで行うもの。
- 実家へお祝いを贈る子ども世代は多い。
- ただ、実際の贈り物の内容はさほど相場にとらわれてはいない。
- 親の世代からすれば、子どもがお祝いをしてくれる気持ちが嬉しいもの。
- お祝いを贈ることで「日ごろの感謝を伝えられる」と考える思いやりの気持ちが実家によろこばれている。
今回は、実家がリフォーム建て替えを行った場合に子ども世代から贈るお祝いについてお伝えしました。
読者様が、リフォーム・建て替えで贈るお祝いについて悩まれた分だけ「実家への思いやり」があるということが親御さんに伝わりますように・・・!
実家とのお付き合いも大切ですが、ご近所とのお付き合いも大切にしたいですよね。
リフォームする際の挨拶についてこちらでまとめてありますので、参考に読んでみてください。
一般的には、改装・改築・増築ではお祝いを贈ることはほとんどありません。