窓サッシに付いている「ビート」をご存知でしょうか。
窓サッシの「ビート」は、とても大切な役割を担っています。
聞きなれない単語ですが、窓サッシには必要不可欠なものなのです。
ですが、その「ビート」は劣化した時に、交換できることをご存知でない方も多いのではないでしょうか。
窓サッシの縁の下の力持ち「ビート」を新しく交換して、さらに窓サッシの性能を高めていきましょう。
えっ?なに、なに?母さん。窓サッシのあの部分って、いったいどこのこと?
あそこよ~、あっくん。あのゴムみたいな部分が取れそうになってて…窓ガラスが取れないかと心配で。
あ、わかった、わかったよ、母さん。窓サッシのビートのことだね。そこにカビが生えたり、劣化してるんだね。じゃあ、ぼくがビートの状態を確認して、交換した方がいいかどうか見てみるね。
窓サッシのビートの大切な役割とその交換費用を、一緒に見てみましょう。
■目次
窓サッシのビートの大切な役割って何?
窓サッシのあの黒いゴム部分は、ビートって言うのね。初めて聞いたわ、あっくん。
そうなんだよ。気になっていても、名前は知らない人が多いかな。そのビートを見ていこうね。
ビートとグレチャンの違い
窓サッシに使われているこのゴム部分には、ビートとグレチャンの2種類があるよ。
- ビートの仕組み
ビートは「グレイジングビート」と言って、ビートと略されることが多いです。
ガラス板を先にサッシにはめ込み、サッシの隙間に両側から押し込むように取り付けて、ガラス板を固定しています。
- グレチャンの仕組み
グレチャンは「グレイジングチャンネル」と言って、グレチャンと略されることが多いです。
ガラス板の端にぐるりとはわせて、それをサッシにはめ込みながら、ガラス板をはめ込みます。
それぞれの特徴とメリットやデメリットを見てみましょう。
ご覧の通り、グレチャンはガラス板を包み込む形をしています。そのため、ガラス板はしっかりと固定され取れにくいというメリットがあります。しかし、グレチャンが劣化して交換する際には、サッシからガラス板を取り外す手間がかかるのがデメリットです。
それとは違って、ビートはサッシの隙間に取り付ける形になっています。そのため、サッシからガラス板を取り外す手間がはぶけるので、取り付けが簡単なのがメリットです。しかし、ビートが劣化してくると、端から浮き上がってくることで、ガラス板の固定が不安定になってくるデメリットもあります。
それぞれ、メリットやデメリットがありますので、ご自宅に合ったものをお選びくださいね。
あっくんの説明を聞くと、我が家の窓サッシにはビートが使われてるわね。でも、窓サッシにこのビートはどんな役割があるのかしら?
じゃあ、次は、ビートの大切な役割について見ていこうね。
ビートの大切な役割について
ガラスとサッシを固定することが、ビートの大切な役割なんだよ。
- ビートはガラスとサッシを固定してくれる
ビートはゴム素材なので、ガラス板を強く挟み込んでも割れる心配はなく、優しく、しっかりと固定してくれます。
- ビートは雨や風をを防いでくれる
サッシとガラス板にビートがあることで、雨や風の侵入を防いでくれます。
- ビートは衝撃と振動を吸収してくれる
窓の開閉や強風などの衝撃や振動を吸収して、サッシからガラス板が外れるという危険性を低くしてくれます。
普段、気にしていないビートがこんなにも大切な役割があるなんて、知らなかったわ、あっくん。でも、カビを生えないようにする方法ってないのかしら?
そうだね。ビートにカビを生えさせない方法を見てみようか。
窓サッシのビートにカビが発生してしまったら?
ビートのカビだけど、特にお風呂場のドアや窓が気になるわ。
ビートになぜカビが生えるのか、カビ対策はあるのかを見ていこうね。
なぜ、ビートにカビが生えるの?
ビートにカビが生える原因は、湿度の高さにあるんだよ。
- 人が快適に過ごせる温度は、カビも快適に過ごせる
カビのほとんどが湿度65%以上で発生して、80%以上の湿度になると、さらにたくさんの種類のカビが発生します。
- 室温が低くても、付いた水滴からカビは発生する
カビは常に空気中を浮遊しているので、温度や湿度の条件が合うタイミングを見計らって、すぐに発生します。
ビートにカビが発生してしまったら、放置せずに除去しましょう。
引用:コジカジ
塩素系漂白剤を使用します。ビートに塩素系漂白剤を吹きかけて、その部分をキッチンペーパーで覆い、約5分間放置しておきます。その後、キッチンペーパーで拭き取り、水拭きすればOKです。
※作業の際には、十分な換気とゴム手袋をつけることを忘れないようにしましょう。
私たちが快適に過ごせる温度が、カビも快適に過ごせて発生するのなら、仕方ないわね。でも、カビを発生させない対策ってあるのかしら?
そうだね。ビートにカビを発生させない対策方法を見てみようね。
ビートのカビ対策方法
ビートにカビを発生させない対策方法を見てみるよ。
- こまめに換気をすること
基本的なカビを発生させない対策は、こまめに換気をすることです。窓やドアを開けて、空気の通り道を作ることが大切です。雨が続くと湿度も上がりますので、換気したい方向に扇風機を向けて、換気を意識してすることも必要です。
- 結露させないようにすること
外気温と室内の温度の差を作らないことが大切です。暖房器具などは窓辺から離して使うといいでしょう。結露ができたら、まめに拭き取るのもいいですし、結露防止シートなどを使うのもいいですね。
普段からカビ対策を心がけておきましょう。
- 料理する時は、必ず換気扇をす回す。
- なるべく洗濯物を部屋干ししない。
- 押し入れやクローゼットなどは、閉め切らないようにする。
- 普段使わない部屋も窓を開けて、換気をよくする。
- 月に一度は、エタノールを吹きかけて掃除をする。
最初は難しいと思うかもしれませんが、これらのことが習慣になる頃には、ビートの専門家と言えますよ。
ビートのカビ対策は、日常にあり!ってことね、あっくん。
そうだね。じゃあ、次はビートが劣化した時の対処法を一緒に見てみようね。
窓サッシのビートが劣化してしまったら?
劣化したビートをそのままにしておくのは危険なので、その時の状態を詳しく見てみるね。
ビートの劣化に注意
窓サッシを開け閉めする時に、ガタガタ音が鳴って、とってもやりにくいんだけど、それはビートの劣化のせいかしら?
その通りだよ、母さん。それは、ビートを交換した方がいいっていうサインだよ。
引用:網戸サッシ部品窓専門店
ほんとね、あっくん。ビートがはがれそうになってるわね。あれじゃあ、危ないことは一目瞭然ね。
そうだね。窓がガタガタ鳴った時に、ビートに問題があるってことに、なかなか気付かないよね。
▲ビートだけ購入できるの?
ホームセンターなどで1,000円前後で、ビートだけを購入することができます。
引用:網戸サッシ部品窓専門店
購入することはできますが、ビートの交換は慣れていないと難しく、サッシとガラス板の間にすき間ができることもありますので、ご注意ください。
ビートに寿命はある?
ビートってどれくらいもつものかしら?寿命ってあるのかしら?
ビートはゴム素材だからね、もちろん寿命はあるよ。
引用:上田パーツショップ
ビートの劣化の目安は、サッシとガラス板のすき間があいて、窓サッシがグラグラし始めた時です。ゴム素材は劣化し始めると、だんだんと硬く縮んでくるので、そのような状態が起こります。
劣化の症状はそれだけでなく、ビートがベタベタしてくるという状態になることもあります。そうすると、そこにホコリがたまりやすくなるので、さらに劣化をすすめてしまうことになります。
「まだ劣化の症状が見られないな」と思っても、10年以上経っている場合は、症状がひどくなることがありますので、交換をおすすめします。
窓サッシのビートの大切な役割とその交換費用は まとめ
サッシとガラス板が外れてしまったら、窓サッシ全体を交換しなくても、ビートだけを交換できるなんて。うれしいわ、あっくん。
そうだね。日常的にカビの対策をしたり、劣化がすすんでいないかどうかビートの状態をよく見ることが大切だね、母さん。
ビートを交換するタイミングは?
窓サッシが10年以上経っていても、サッシとガラス板がグラグラしていなかったら、そのまま放置しておいていいのかしら?
母さん、放置はよくないよね。目に見えていない劣化がすすんでいる場合もあるから、約10年以上経っている時は、ビートの交換をおすすめするよ。
そうね!窓サッシ全体を交換するわけじゃなくて、ビートを交換するだけなら、低予算で済むわよね。
そうだよ。ビートを購入するだけなら、ホームセンターなどで1,000円前後で手に入るからね。
ビートを交換する費用は?
ビートを購入して、自分で交換することもできるけど、やっぱりガラス業者にビートの交換を依頼することをおすすめするよ。
ガラス業者にビートの交換を依頼すると、部品代と作業代を合わせても約1~2万円程度でできるようです。
あれこれと難しい作業を考えるより、業者に確実にビート交換をしてもらえると考えれば、そう高くない金額だと思います。
普段、窓サッシのことを気にかけながら生活している人は、どれくらいいるでしょうか。
母さんから窓サッシのビートの質問を受けるまでは、僕もビートなんてきにしていませんでした。
でも、今回こうして窓サッシのビートの大切な役割を知ることで、少し大げさかもしれませんが、ビートへの愛着がわいてきました。
縁の下の力持ち「ビート」
窓全体をきれいにして、ビートの役割を最大限に発揮させたいですね。
そう思われたら、窓やサッシのお掃除を業者に依頼してみるのはいかがでしょうか。
実際に、窓やサッシのお掃除を業者に依頼された方の口コミをご紹介しますね。
窓と網戸のお掃除をお願いしましたが、調整段階から最後の点検まで誠意のある方で安心いたしました。 本当にお値段以上のことをしてくださって、かなり満足です。もともと網戸を動かすと、音が鳴っていたのですが、最後油をさしていただき、快適に動くようにもなりました。 カビが酷かったので、予想よりお時間かかってしまって申し訳なかったです。 それでも、最初の提示金額のままでした。 窓、窓枠、サッシ、網戸がかなりきれいになったので、次回、他の箇所もお願いしたいです。
引用:くらしのマーケット
窓サッシ全体をお掃除することで、ビートにカビが生えにくくなり、サッシとガラス板をしっかりと固定するという、ビートの大切な役割を最大限に発揮することができます。
そうすることで、ビートの劣化を遅らせることもできますよね。
窓サッシのビートの大切な役割とその費用をご紹介しました。ぜひ、あなたのお家の窓サッシのビートに目を向けてみてくださいね。
縁の下の力持ち「ビート」が頑張ってくれていますよ。
最後まで読んでくださり、ありがとうございました。
あっくん、あっくん、窓サッシのあの…あれよ、あれ。あの部分にカビかしら…何
か黒い点々が付き始めてるんだけど、放っておいてもいいものかしら。