こんにちは、あつしです。
普段は絶対見ない床下から始まり、気が付いた時には「これ、どうしたらいいの?」というほどの被害になっているシロアリ被害。
場合によっては、建て替えなければならなかったり、500万円近いリフォーム代がかかってくるなんてこともあります。
そうなると、一番気になるのはやはりお金のことです。
しかし残念ながら、基本的に火災保険は使えません。
この記事を読むと、
- 必要となる金額の目安
- 保険や補助金について
この2点について解決できます。
シロアリ被害に保険は?被害に遭ったら高額修理費はどうする!?
まず、シロアリの被害に遭った場合、必要になるのはシロアリの防除費です。
そして、シロアリの被害に遭った場所をそのままには出来ませんから、それを直す修繕費やリフォーム費がかかってきます。
場所によっては大がかりになります。
シロアリの防除費
防除費とは、予防と駆除の両方を指します。
今回のシロアリ被害は駆除して食い止めたとしても、その後の予防をしなければ再発してしまう恐れがあるからです。
シロアリの被害が出てしまった以上、防除作業は業者に頼むしかありません。
DIYで出来る商品もありますが、健康被害やシロアリ根絶・再発防止まで考えるとやはり業者が一番確実です。
DIYの危険性についてはこちらをご覧ください。
シロアリ駆除業者に頼んだ場合、その金額が気になりますよね。
大手シロアリ業者3社の金額を簡単に比べてみました。
シロアリ110番 | ダスキン | 雨宮 | |
金額(/坪) | 3,960円
※ただし、20坪以下は80,000円 |
8,019円
※ただし、15坪以下は121,500円 |
化学薬品:5,000~9,000円
天然薬剤:6,500~10,000円 |
相場としては、1坪で4,000円~8,000円前後、20坪で80,000円~160,000円程度になります。
また、駆除会社によってサービスの中に含まれるものが変わってくるので、注意して確認してください。
例えば、上記のシロアリ110番の場合、
- 現地調査
- 出張費用
- 駐車料金
- 建物養生
- スタッフ
- 薬剤確保
- 木部処理
- 土壌処理
の8つのサービスが含まれます。
しかし、ダスキンでは、調査結果や見積もりは無料であるものの、駐車スペースがない場合、駐車料金の負担があります。
このように、各社でサービスに違いがあり、追加料金を取られる可能性があります。
そして、その家の配置や状況によってかかる工数でも追加料金が発生する可能性があるので、注意してください。
シロアリ駆除の相場については、こちらでもまとめています。
破損した箇所の修繕・リフォーム
シロアリの被害は、普段はあまり見ることのない床下から食害が始まり、建材の中を進んでいくため、初期段階では気が付かないことが多いです。
そのため、建材の外に出てきたときには中がスカスカになっていることが多いです。
そのようになってしまった建材はとてももろく、地震があれば倒壊してしまう危険性が高くなります。
そこで、一刻も早く修繕やリフォームが必要となってきます。
修繕やリフォームにかかる費用の目安は、おおよそ次のようになっています。
補修箇所 | 修繕内容 | 金額 |
床下 | 基礎の補強工事 | 70万円~100万円 |
室内 | 柱の補強工事 | 30万円~50万円 |
床の補修(10畳) | 5万円~20万円 | |
洗面台 | 洗面化粧台の交換 | 20万円~50万円 |
トイレ | トイレの交換 | 20万円~50万円 |
お風呂 | システムバスへのリフォーム | 100万円~150万円 |
キッチン | システムキッチンへのリフォーム | 50万円~150万円 |
気になる保険や助成金は使える?
シロアリ被害に対しての保険
●火災保険・・・△
火災保険は、火災や水災、雪災、風災など天災による損失をカバーするためのものです。
シロアリ被害のような害虫被害や経年劣化は、本来は対象外になってしまいます。
ですが、例外として、水災や水濡れにより、雨漏りや建材の腐食が発生し、それが原因でシロアリ被害にあったのであれば、水災として補償を受けられる可能性があります。
この場合、雨漏りがシロアリより先に発生していたことを証明する必要があります。
シロアリ業者に発生原因を特定してもらったうえで、保険会社へ連絡してみましょう。
●シロアリ保険・・・△
「シロアリ保険」はありませんが、株式会社住宅あんしん保証という会社が「シロアリ損害担保特約」という特約を出しています。
ですが、こちらの保険は、主に家を売買する時に、万が一後から瑕疵(かし:欠陥や不具合)が見つかった時に補填してくれる瑕疵保険の特約になります。
つまり、売主もしくは仲介業者が買主からシロアリ被害を指摘された際に、売主に買主への賠償金を支払うための保険金が入るタイプの保険です。
こちらは、売主もしくは仲介業者が加入者で、物件の引き渡しから1年以内だった場合、損害賠償金をもらえる可能性があります。
シロアリは長い間住みついて徐々に被害が出てくるから、突然の出来事に含まれないんだ。
シロアリ被害に対しての補助
●自治体による助成金・・・×
地方自治体でシロアリ駆除に助成金を出しているところはありません。
「害虫駆除補助金」を出している自治体はありますが、この場合の害虫とはスズメバチなど、直接的に人に害を及ぼすものを指します。シロアリは含まれません。
●確定申告での雑損控除・・・〇
災害や盗難によって、損害が出た場合は確定申告をすることによって所得控除を受けられます。
こちらは、「納税者の方」や「生計を一にしている配偶者などで所得が38万円以下(令和2年からは48万以下)の方」が受けることが出来ます。
対象は、生活に通常必要な資産に限られます。
生活に通常必要な資産 | 住宅・家具など日々の生活に使用しているもの |
生活に通常必要でない資産 | 別荘や投資用不動産など生活に直接かかわらないもの |
雑損処理の証明に領収書を添付しなければいけませんが、その際に防蟻処理としての工事とみなされると控除が受けられないことがあります。
リフォームに対しての補助
●長期優良リフォーム補助金・・・〇
こちらは、今ある住宅を長くもたせるためのリフォームを目的とした補助金になります。
引用:「平成31年度 長期優良住宅リフォーム推進事業に関する説明会 資料」
専門家のホームインスペクションを受けて、劣化対策や耐震性強化、省エネリフォームが必要と認められた場合、その内容に応じて100万円~300万円限度の補助金を受け取ることができます。
第3者である住宅診断士による住宅診断のこと。
リフォーム業者で行っているところもありますが、公平性を保つため、業者とのつながりがないところを選びましょう。
●リフォーム減税・・・〇
シロアリ被害の有無ではなく、基準を満たしたリフォームに対して確定申告を行うことによって、税金の控除を受けることが出来ます。
耐震リフォーム | 昭和56年6月以前に建てられた建物が対象。
現行の耐震基準に合わせるための工事に適応。 |
バリアフリーリフォーム | 施主が50歳以上の方。もしくは65歳以上の方が同居する家が対象。
車いすのための通路拡張や、浴室に手すりを付けたり、トイレを洋式化したりする工事に適応。 |
省エネリフォーム | 窓や床・天井・壁の断熱改修工事や、ソーラーシステムやエコキュート、エネファームの導入などに適応。 |
同居対応リフォーム | 2世帯もしくは3世帯同居するために、キッチン、お風呂、トイレ、玄関などを増設する工事に適応。 |
このほか、各自治体によってリフォーム支援制度がある場合があります。
シロアリ業者が保険代わりになる?
シロアリ業者によっては、施工後シロアリが発生してしまった場合に対して保証があることがあります。
業者によってサービスの内容は違いますが、保証期間は通常5年間で、シロアリ駆除を無料で行ってくれたり、補修費用を賠償してくれます。
保証期間が切れる5年後に再度点検、同時にシロアリ予防処理を行うことでさらに5年保証と更新していく「5年更新の保険」のような使い方も出来るわけです。
シロアリ被害に保険は使えるか?のまとめ
シロアリ被害は、時には家を建て替えなければいけないほどの甚大な被害になります。
ですが、シロアリ被害自体には保険も補償もほとんどないのが現状です。
そこで、リフォームの補助金や減税をうまく併用することによって、負担も軽く、より住みやすい家にすることが出来ます。
また、シロアリ業者の5年保証を利用することで、さらに負担を軽くすることが出来るでしょう。
しかし、シロアリ業者と一口に言っても千差万別で、どのシロアリ業者を選んでいいか分からないですよね?
シロアリ業者は無資格でも施工できるため、無駄な施工やいい加減な施工をする悪徳業者もいます。
後から高額な追加料金が発生したり、保証がつかなかったりとトラブルになることも多いです。
こちらを参考にしてみてください。
最後までお付き合いいただき、ありがとうございました。