こんにちは、あつしです。
「シロアリって、古い家を食べるんでしょ?」
「新築したてだから、シロアリは関係ないわ」
こんな風に思っていませんか?
新築5年がたつと、家を建てたときの施工業者から「シロアリ予防の案内」がきます。
建設時に行ったシロアリ予防薬剤の効果が5年以後、薄れ始めるからです。
でも本当に必要なのでしょうか?
「業者が儲けたいだけなんじゃないの?」と、疑問をもちませんか?
この記事では、新築5年以内の持ち家初心者さんへ、今後30年間のシロアリ予防について紹介していきます。
【シロアリ予防】新築でも予防が必要な3つの理由
薬剤の有効期間が5年
公益社団法人日本しろあり対策協会が認定している薬剤の有効期間は5年です。
冒頭でも述べましたが、5年を超えると効果は徐々に薄れていきます。
「5年以上の効き目がある薬を買ってきて、自分で散布すればいいんじゃないの?」と思われる方もいらっしゃるかもしれません。
しかし、薬剤の主成分(薬物)は法律で規制されていますが、使いやすいように色々と混合・加工した製剤(薬剤)は規制対象外です。
実は、製造者の自主判断で販売・使用されているのです。
なので作業者・消費者に健康被害が出ないように、協会は効力と安全性を評価して認定しています
予防効果が切れ始める5年で、再度シロアリ予防をすると良いでしょう。
被害にあうと、家の強度が下がる
阪神淡路大震災において、シロアリ被害の有無が家の倒壊につながりました。
シロアリ被害がない家の倒壊率は約20%に対して、被害があった家の倒壊率は90%以上でした。
柱や壁がシロアリ被害にあうと家の強度が下がります。
知らない間に被害にあっていて、大地震が起きたとしたら・・・・。
シロアリ被害にあわないよう、予防が大切です。
被害にあうと、お金がかかる
まだまだローンがたくさん残っているのに、さらなる出費は痛いですよね。
築7年の家でシロアリ被害にあった例を紹介します。
<例>
奥さんが、玄関の上がり框(かまち)を拭いていた。
少し凹むところがあったので、爪を入れてみるとパリッと音がして剥がれた。
中ではシロアリがウヨウヨせわしく動いている。
青ざめた奥さんは、急いで大工さんを呼んだ。
大工さんが殺虫剤をかけ、框を一本、新しいものに交換してくれた。
代金は10万円弱。
痛い出費だったが、そんなに被害も大きくなくて一安心。
しかし、その半年後。
また、玄関にシロアリ現れる。
今度はシロアリ駆除業者に来てもらい見てもらうと、玄関の基礎に蟻道(ぎどう)が・・・・。
半年前の被害は、シロアリの大群が食い散らかした一部に過ぎなかった。
シロアリ駆除には専門知識が必要です。
お金はかかりますが、きちんとシロアリ駆除をすると、結果的に無駄な出費になりません。
新築のシロアリ予防にかかる費用
実際、シロアリ予防にどのくらいお金がかかるか紹介します。
バリア工法=木材に薬剤を散布する方法。
ベイト工法=家のまわりに薬剤を埋め込んで、巣に持ち帰ることで巣ごと消滅させる方法。
バリア工法に比べてベイト工法は費用が高く、効き目が遅いです。
しかし人やペットに無害なので、小さいお子さんがいたりペットを飼われている方におすすめです。
ここでは、バリア工法で新築から5年ごとに予防施工を行った場合の費用を例に見ていきます。
予防費用の目安
バリア工法の坪単価目安は6,000円~9,000円です。
保証期間が切れる5年ごとに予防施工を行ったとしたら、30年間で6回行うので合計72万円になります。
施工会社にもよるので、契約する前に必ず確認しましょう。
予防費用と、駆除費用を比較
もし、5年ごとの予防をせずにシロアリ被害にあった場合はどうなるのでしょう?
実は、ツーバイフォー工法で建てられた家にシロアリが出ると大変です。
北米由来の建築方法で、大手住宅メーカーで多く採用されている工法。
ツーバイフォーとは「2×4」のことで、2インチ×4インチの角材を使用して建てられる。
同じサイズの角材で枠組を作り、壁・天井・床で6面の箱構造にするので地震に強いのが特徴。
ツーバイフォー工法は壁で強度を出します。
その壁の中には断熱材が入っており、この断熱材がシロアリは居心地が良く大好きです。
もし壁にシロアリが大量発生した場合、壁を取り換えることになります。
これはかなり大掛かりな工事になるので、駆除費・修理費合わせて約250万円の損害になった事例もあります。
その後、きちんと5年ごとに定期予防を行ったとしたら72万円加算されるので、30年間の合計金額は300万円以上になります。
シロアリ被害の大きさにより修理費も変わってくるので一概には言えませんが、予防費用より高くなることは間違いないでしょう。
自分の体は、年に1回の健診を受けて病気を予防・早期発見したいでしょ?
家も一緒で、定期的にプロに見てもらうと被害にあう可能性は下がるよね。
【シロアリ予防】新築後、みんなどうしてる?
日本しろあり対策協会が、全国規模で行った実態調査の結果を紹介します。
シロアリ被害にあったので駆除を行った・・・・28%
定期的にシロアリ予防をしている・・・・14%
シロアリ対策は何もしていない・・・・20%
1度の予防施工に10万円以上かかることや、家のメンテナンス周期としては短い5年で再予防しなければならないとあり、まだまだシロアリ予防を定期的にしている人は少ないようです。
しかし、日本において北海道北部より南の方では、シロアリはどこでも生息しています。
予防をせずに被害にあったとしたら・・・。
「後悔先に立たず」です。
もし、新築5年以内にシロアリ被害が出たら?
新築5年以内にシロアリ被害にあう確率は、ほぼ0%というデータがあります。
不運なことに建設前から土壌にシロアリの巣があり、施工前の土壌調査で発見されなかったケースです。
こんな場合、どうしたらいいのでしょう?
施工会社へ問い合わせる
新築の家がシロアリ被害にあうと精神的ダメージが大きいですよね。
新築5年以内は、家を建てた施工会社がシロアリ被害を保証していることが多いです。
もし被害がでることがあれば、一度施工会社へお問い合わせください。
駆除後は定期予防とセルフチェック
一度被害を受けた家は、シロアリが発生しやすい環境なので再発するリスクがあります。
年に1度でも、定期的にセルフチェックするといいですね。
引用:シロアリ110番
セルフチェックで羽アリを発見したら、「黒アリの羽アリなのか」「シロアリの羽アリなのか」の確認が必要です。
2つの違いはこちらで詳しくまとめました。
※気持ち悪い画像はないので、ご安心ください。
新築のシロアリ予防は、DIYではなく業者依頼!
新築5年後のシロアリ予防案内を見て、「予防費用って高い!!」と思いませんでしたか?
「ネットでもホームセンターでもシロアリ予防剤が売ってあるし、自分でシロアリ予防しよう!」という方、ちょっと待ってください。
その理由は3つあります。
床下は狭い
「薬剤や道具は私が揃えるから、床下には主人に入ってもらおう♪」という奥さん、多いと思います。
しかし、いざご主人が床下に入ろうとしたときに入れないことがあるのです。
身長が180㎝ほどある男性だと、よほど慣れていないと体が大きすぎて床下に入れないのです。
実は、シロアリ防除技術者はスリムな方が多く、体重50㎏以下の男性も珍しくありません。
読者様は、「暗い」「狭い」「シロアリや他の害虫に出会うかもしれない」床下に入る覚悟はありますか?
余った薬剤の処理がめんどう
市町村ごとに回収方法は変わるかもしれませんが、僕が住んでいる市の処理方法を紹介します。
まず市町村のゴミ収集では、プラスチック容器や缶に薬剤が入っていると回収してもらえません。
中身の処理に関しては、取扱説明書をよく読むか、メーカーに問い合わせてほしいとのことでした。
もしメーカー側が「市町村のルールに従って廃棄してほしい」と言った場合は・・・
- 不要な布に染み込ませる
- 晴れた日に、乾燥させる
- その布を燃えるごみとして出す
ということでした。
少量だったらいいですが、大量に余ったら面倒ですね。
薬剤散布には技術が必要
まずは、プロの技をご覧ください。
※シロアリの映像は出てきませんので、ご安心ください。
引用:YouTube
薬剤散布には、技術や特殊な道具が必要です。
柱に穴を開けて加圧注入する際は、建物構造の知識も必要になります。
シロアリは頭の良い虫なので、薬剤効果がないところへ逃げて新たに巣を作ります。
素人では、逃げ道を完全にふさぐのは難しいのです。
以上、業者へ依頼する必要性を簡単にのべましたが、こちらでも詳しくまとめています。
「シロアリが住みやすい家にしない方法」についても紹介しているので、ぜひご覧ください。
シロアリ予防は新築でも必要?新築5年後、みんなどうしてる?のまとめ
- 薬剤の有効期限が5年
- 被害にあうと、家の強度が下がる
- 被害にあうと、お金がかかる
- バリア工法だと、6,000~9,000円/坪
- シロアリ予防を5年ごとに30年間したら、約70万円かかる
- 予防せずにシロアリ被害にあったら、駆除費・補修費がかかる→その後の30年間の予防も合わせて、合計300万円以上になった事例もある
- 床下は狭いので、体が大きい素人の男性は入れない
- 余った薬剤の処理がめんどう
- 予防作業は、シロアリに逃げ道を残さないような徹底した技術・知識が必要
繰り返しになりますが、シロアリ予防は「地震対策」です。
つまり、大切な家族と家を守るもの。
5年の保証期間が切れる案内をそのままにしてたら忘れて、シロアリ被害にあっていたなんてことにならないよう、しっかり予防しましょう。
そして、シロアリ予防は奥様がDIYすることがないように、ぜひとも業者へ依頼してくださいね!
僕のおすすめは、「シロアリ110番」!
全国どこでも、24時間いつでも、地元の優良防蟻業者を紹介してくれるよ。
シロアリ110番について詳しくまとめたので、こちらをご覧ください。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。