こんにちは、あつしです。
シロアリの薬剤は臭いがとてもきついって聞いたことありませんか?
でも、実際にシロアリの薬剤の臭いなんて嗅いだことないのでわからないですよね。
でも、臭いがきついのなら体に大丈夫なのでしょうか?
家族の安全を考えると、シロアリの薬剤の危険性を知っておいて損はないですね。
ということで今回はシロアリ予防で使われる薬剤の歴史や危険性についてまとめて見ました!
ご興味がありましたよかったら最後までお付き合いください。
そもそもシロアリと羽アリの違いって知っていますか?
その答えはこの記事の中に隠されています。
よかったら合わせてお読みください。
シロアリの予防で使う薬剤!昔は危険性があった!?
冒頭でも書きましたが、シロアリの予防で使う薬剤は臭いがきついなんてこと聞いたことないでしょうか?
実はその話は間違いではありません!
昔、シロアリ業者に依頼したところ臭いがきついため施行中は家族の方に外に出ていてもらうなんてこともあったそうです。
臭いもそうですが、根強いシロアリを駆除するために強い薬剤を使用するため、人体に悪影響を及ぼすなんてこともあったそうです。
そういった点もあったため、シロアリの予防する薬剤は臭いがきつく、体に悪影響があると噂されていたのです。
結構改変されているシロアリの薬剤の歴史
先ほど母さんが気づいたように最近では改良を重ねられ、臭いも少なく、とても安全性を重視した薬剤となっております。
せっかくなので、シロアリの薬剤の歴史を確認していきましょう!
始まりは「有機塩素系」クロルゲンが代表的だった
今から60年ほど前になりますが、当時はクロルゲンを使った薬品が主流で臭いもとてもきつかったそうです。
効果は絶大で、分解されにくく半永久的に効果があったため、シロアリの薬剤としてとても重宝されていました。
しかしその反面、分解されにくい事による土壌汚染や蓄積性の高さから1986年に「第1種特定化学物質」に指定され使われなくなったそうです。
農薬でも活躍していた有機リン系薬剤「ホキシム」「クロルピリホス」
次に登場したのが「ホキシム」「クロルピリホス」に代表される「有機リン系薬剤」です。
有機リン系薬剤は、一般的に殺虫力が高く分解しやすいことから”農薬”としてはリスクの低いものでした。
しかし臭い等でシックハウス症候群が問題視されたことにより、2000年に日本しろあり対策協会が自主規制を開始しました。
そして2003年に建築基準法の改正によって有機リン系薬剤の使用が禁止されたのです。
シックハウス症候群とは
化学物質による空気汚染等が原因で「吐き気」「頭痛」「喉の痛み」等の健康への悪影響が起こった状態のことを指します。
現状では他にも様々な原因が考えられており、シックハウス症候群には解明されていない部分が多いのが現状です。
引用:TEORIA
薬剤に対しての健康被害が気になる方はこちらの記事も参考にしてください。
今は安全性を最も重視された薬剤に!
現在では安全性を重視された薬品に改良され、様々な種類の薬品が活用されております。
せっかくなので現在の薬品の種類も確認していきましょう!
タバコで有名なニコチンを使った「ネオニコチノイド系薬剤」
こちらの薬剤では薬剤量が少なくて済み、効果時間も比較的長いため、現在最も普及している薬品です。
一般的に低臭性で、”イミダクロプリド”や”クロチアニジン”などが、ネオニコチノイド系薬剤に分類されます。
タバコに含まれるニコチンの殺虫成分を元に合成された薬剤です。
人を始めとした哺乳類には安全性が非常に高い薬剤のひとつです。
除虫菊から抽出される「合成ピレスロイド系薬剤」
この薬剤では除虫菊から抽出される”ピレトリン”を化学合成した薬剤になります。
ピレスロイド系薬剤は即効性があるのが特徴です。”ビフェントリン”や”ペルメトリン”などが分類されます。
低温のときに効果が大きくでるため、体温の低い昆虫に対してとても有効な薬品です。
もちろん人体に対しての作用は極めて弱いため、こちらも安全性の高い薬剤です。
家庭用殺虫剤は「フェニルピラゾール系薬剤」
最近、市販の過程殺虫剤でよく使われてきている薬剤です。
フィプロニルと呼ばれる薬剤が最も有名で、忌避性がなく緩やかに作用するため高い伝播性があります。
なので、シロアリに気づかれにくく、さらにほかの害虫にも効果が伝わるのです。
他の薬剤に比べ有効成分の使用量が非常に少ないのも特徴ですね。
目薬にも使われている「ホウ素系薬剤」
ホウ酸は防腐剤として使用され、目薬の防腐剤として使用されているほどの安全性の高い薬剤です。
ただし急性毒性はクロチアニジン(ネオニコチノイド系薬剤)より高く、必ずしも他の薬剤よりも安全という訳ではありません。
また水に対して弱く、雨などで濡れてしまうと流れてしまう欠点があります。
他の薬剤と違い、食毒性のため、処理した表面を歩き回るだけでは効果はありません。
水分が溜まらない箇所への木材防腐剤としての使用がおすすめですね。
最近普及中の「アントラニリックジアミド系薬剤」
こちらの薬剤はリスクが低く、忌避性がなく遅効性で優れた残効性を示すため、高い伝播効果ある薬剤です。
人体だけではなくミツバチなどの有用昆虫やほ乳類、魚類、鳥類などに対しても高い安全性があります。
クロラントラニリプロールを有効成分としたシロアリ薬剤は、唯一米国環境保護庁(EPA)の低リスク殺虫剤(RRP)に指定されているそうです。
ベイト工法は「IGR剤(脱皮阻害剤)」!
こちらの薬剤はベイト工法でよく使われている薬剤になります。
シロアリが好む基材にIGR剤を含有させ、それをシロアリが食べることで効果を発揮します。
遅効性のためベイト剤を直接食べていない個体にも伝播していきます。
シロアリ点検を怠っていると大変なことになるかもしれません。
その必要性についてまとめた記事がこちらになります。
実際にシロアリの予防を依頼するときに薬剤の安全性って確認できるの?
ここまでシロアリの薬剤の歴史や、現在使われている薬剤を確認してきました。
しかし、業者に依頼したらどのような薬品を使っているかわからないですし、安全な薬剤を使ってくれているか心配になりますね。
実はそういった方にも安心してもらうようにシロアリ対策協会というのがあり、そこで活動の安全性を認定しております。
国土交通省の管轄のもと「公益社団法人 日本しろあり対策協会」という団体が組織されています。
協会では主に、
・しろあり防除施工標準仕様書の制定
・安全管理基準
・防除薬剤の認定登録
・しろあり防除施工士の認定登録
を行っています。
【シロアリ予防の薬剤って安全?改良の歴史と現在の薬剤について】まとめ
・昔のシロアリの薬剤は効力は高かったが、臭いや人体に影響を及ぼすことがあった。
・シックハウス症候群やさまざまな影響をもとに薬品もより安全なものに改良されていった。
・今では安全性を重視した、様々な薬剤がある。
・「公益社団法人 日本しろあり対策協会」という団体があり、業者の安全性を確認している。
これまでのシロアリの薬剤と今現在のシロアリの薬剤を確認してきましたが安全性等考えると、やっぱりシロアリ駆除や予防は業者に依頼する方がいいかもしれませんね。
最後まで読んでいただいてありがとうございました。