1年に1回使うか使わないかのスキーグッズ、クリスマスツリーなど大きなものを収納しておける屋根裏収納があったら便利ですよね。
それに「屋根裏部屋」と聞くと秘密基地みたいでとってもワクワクしませんか。
屋根裏部屋が「子供の頃からの憧れ」なんて方もいらっしゃるのではないでしょうか。
しかし、歳を重ねると屋根裏のものを出し入れするにも急なはしごの上り下りが億劫になってほとんど使わない。
さらに高温多湿になるため、収納できるものが限られるなどデメリットもあります。
使わなくなった屋根裏部屋に悩まされているという読者様はいらっしゃいませんか?
「迷わず屋根裏を撤去!」の前に屋根裏部屋を快適にするリフォームを検討してみるのはいかがでしょう。
そこで今回は、屋根裏の撤去とリフォームについて調べてみました。
最後までお付き合い下さい。
「屋根裏」とは
リフォームで屋根裏部屋を快適にする前に「屋根裏部屋」の定義についてお話ししましょうか。
屋根裏とは屋根の裏側部分、天井と屋根の間の空間のことです。
昔から日本の住居では、このデッドスペースを収納スペースとして使っていました。
築年数が経過している家には、だいたい屋根裏があることが多いです。
近年では、このスペースを寝室や子供部屋などの居住スペースとして設置するケースも増えて、使い方が多様化してきています。
実は何でもOKではない屋根裏部屋
屋根裏を部屋として使用する場合、建築基準法で定められている制約があるので注意が必要です。
①天井の高さが1.4mを超えてはいけない
天井の高さが1.4m超えると「階」として扱われてしまうため、固定資産税や保険料が上がってしまいます。
例えば2階の上の屋根裏部屋の天井の高さが1.4m超えてしまったら、3階としてカウントされてしまうのです。
この高さ制限は居住スペースとして使用する場合、子供は良くても大人には少し窮屈ですね。
②屋根裏部屋の広さは、下の階の床面積の半分以下でなければいけない
例えば2階建ての戸建てであれば、2階の床面積の2分の1の広さの屋根裏部屋でなければいけません。
③屋根裏部屋の昇り降りは、折り畳み式か取り外し可能なはしごでなければいけない
可動式のはしごでなければ屋根裏部屋として認められないため、簡単に行き来が出来るようにと固定式のはしごを設置することはできません。
次に屋根裏のメリットとデメリットについてお話します。
メリット
屋根裏があるメリットとしては、大きなものを収納できるスペースができることです。
収納はたくさんあったに越したことがありませんね。
これが最大のメリットではないでしょうか。
デメリット
■夏は暑くてムシムシ、冬は寒くて結露ができやすい
夏場は非常に暑くなるため、部屋として使用する場合は対策が必要です。
屋根や壁に断熱材は不可欠で、エアコンも設置した方が快適に過ごせるでしょう。
また収納スペースとして使用する場合も高温多湿になるため、熱に弱い精密機器などは置くことはできません。
さらに布団や衣類を収納する場合、特に冬に結露ができやすいため、カビに気を付けなければいけません。
■荷物の荷下ろしが大変
大きな荷物を持って急なはしごを昇り降りするのは大変です。
また先にも述べたように制約があるため、固定式のはしごは取付することができません。
収納式のはしごを下ろした時、約1畳分のスペースが必要です。そこには何も置いておけないので、デッドスペースになってしまいますね。
■ちょっと怖~い話
さて、ここからはちょっとこわ~い話なんですが、僕の友人が昔住んでいた築30年の木造戸建ての家お話です。
ある時から上から何かが転がるような音がするようになったのですが、築年数も経っていて、向かいが大きな道路だったこともあり、特に気にしなかったようです。
しかし、コロコロコロからドドドドと何かが走るような音に変化し、夜中にその音に起こされるようになりました。
さらに飼っていた老犬のマルチーズがみるみる痩せていき、体の湿疹が増えていったのです。
「うえに何かいる。」
専門業者に調査を依頼したところ、
収納スペースとして使用していた屋根裏でネズミが大ファミリーを築いていたそうです。
夜になると屋根裏から出てきて、ドンドコドコドコ、大運動会でもしていたのでしょうか。
それを夜な夜な目の前で見ていた愛犬は怖かったでしょう。愛犬の湿疹はネズミがまき散らすノミダニが原因だったようです。
想像するだけでぞっとしますね。
もう一つのデメリットとして、入り口をきちんと塞いでいないとネズミやハクビシンなどの獣害にあうということがあります。
ネズミ一家を駆除してもらい愛犬は元通り、平穏な日常が帰ってきたのでした。
友人のお母さんはこんな嫌な経験をするなら、屋根裏なんてほとんど使っていないし、ガラクタばっかりだから撤去してしまいたい!と話していたそうです。
屋根裏を撤去したら
この記事を読んで下さっている読者様のなかにも、上でお話したようなケースのように「屋根裏を撤去してしまいたい!」という方もいらっしゃるかもしれません。
続いて、屋根裏撤去工事についてご紹介します。
屋根裏部屋の撤去工事
屋根裏を撤去するには、まず天井板を取り外します。
可能であれば、天井裏の配線や配管の位置を変更しましょう。
位置の変更をしても配線や配管が目立つ場合は塗装を施します。
照明の位置など場合によっては変更が必要となることがあるかもしれません。
屋根裏部屋を撤去すると天井が高くなり、部屋が広く感じて開放感が生まれますよね。
しかし屋根裏部屋の撤去は、ただ天井板を取り除くだけでは終わりません。
工事の費用の内訳として
- 天井の徹去と廃材の処理費用として約9万円
- 天井裏の調整に約3万円
- 電気工事で約6万円
- 天井の塗装に約4万円
- その他輸送費用
そして天井が高くなる分、今まで使用していた照明器具が使えないことが多いです。
大きく配線変更を行った場合、リフォームの総額は合わせて約40万円が相場となります。
また天井が撤去された分、天井と壁の色合いのバランスが崩れてしまうことがあるため、壁紙のリフォームも考えておいた方がいいかもしれません。
天井板を撤去した後に照明にしても、壁紙にしても、バランス調整が必要となってきます。
そのため、思っていた以上に費用がかかってしまったなんてこともあります。
家の状態によって工事内容が大きく変わってくるため、一度専門業者に見積を依頼してみましょう。
その後
- 空調の効きが悪くなった
- 二階の生活音が気になるようになった
など屋根裏を撤去してみて、初めて分かることもあるかもしれません。
やっぱり屋根裏を撤去しなければ良かったなんてことにならないように、天井板の撤去だけしてみるという手もあります。
屋根裏の撤去を止める場合でも、天井の現状回復だけなら数万円で済みます。
屋根裏の荷物の大整理はどっちにしろ必要になりますが、天井板のみを外してしばらく様子をみてみるのもひとつの手ですね。
撤去せずにリフォームで問題解決
もともとある屋根裏をなくすのは、大がかりな工事が必要です。
先に述べたようにあとからバランス調整に費用がかかって失敗だったなんてこともあります。
せっかくある屋根裏部屋なら、問題点をはっきりとさせて、屋根裏を快適にするリフォームをするのはいかがでしょうか。
断熱材
通常、屋根裏には断熱材を入れていないことが多く、外気の影響を直接的に受けるため、夏は蒸し暑く、冬は寒くなります。
屋根裏部屋を快適にするためには、断熱材の設置が必須です。
また断熱材選びは慎重に行いましょう。
断熱材施工の予算は40万円~80万円です(6帖の屋根裏リフォームの場合)
換気扇や窓をつける
屋根裏はこまめな換気などケアが必要です。
湿気が換気を怠ると荷物の劣化だけでなく、家の劣化にも繋がります。
換気扇がない場合は、換気扇の設置をお勧めします。
換気により屋根裏の熱が逃げ、エアコンの効きが良くなる効果が。
換気扇の設置の予算は設備代や作業台を合わせて5万円~、窓設置の予算は4万円~です(6帖の屋根裏リフォームの場合)
設置する場所や換気扇の種類によって費用が異なるため、注意が必要です。
断捨離する
いつか使うからと言って保管しているもの、捨てられないものをとりあえず屋根裏へ押し込んでいませんか?
スペースがあることが分かっているとついつい溜め込んでしまう気持ちもわかります。
持っていることを忘れて、同じものを買ってしまったなんてこともありませんか?
物が多すぎると風通しが悪くなり、衣類や布団がカビたり、出し入れしないものが埃だらけになってしまいます。
快適な屋根裏にするために一度断捨離をしてみてはいかかでしょうか?
あっくんの子供の頃の靴とか服は、ほとんどとってあるわ。
子供服はカビていたり、変色していたりと人に譲れる状態じゃなさそうだなぁ
屋根裏を快適なスペースに
今回は屋根裏の撤去とリフォームについてご紹介しました。
なかなか難易度が高い屋根裏撤去ですが、試しに天井板だけ外してみるという方法もあります。
まずは屋根裏の現状から問題点を知って、それに適したリフォームをすることで屋根裏スペースを有効活用するのはいかがでしょうか。
近づきにくかった屋根裏が快適なスペースに変身するかもしれません。
しっかり検討して後悔のないリフォームをしたいですね。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
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