こんにちは、あつしです。
シロアリ駆除は床下で作業するイメージがあると思いますが、薬剤を使ったり時には柱に穴を開けたりするんですよね。
でも、いきなり赤の他人に床下で作業されたらちょっと不安になりませんか?
「見えないところだから、隠れてヘンなことされないかな?」
「薬剤の影響は大丈夫なの?」
「穴だらけにされたらどうしよう・・・」
想像するだけでも気になることがどんどん出てきますよね。
今回はシロアリ駆除の作業員にフォーカスしながら作業時にチェックすべきポイントもご紹介します。
こちらも参考になるので併せてチェックしてみてください。
そもそもシロアリ駆除に資格は必要なの?
シロアリ駆除については点検商法などの詐欺が多いことでも有名です。
でも、考えてみたらどんな人が作業してるのか以外と知らない方が多いのではないでしょうか。
調べてみると2つの資格があることが分かりました。
それは「しろあり防除施行士」と「蟻害・腐朽検査士」です。
しろあり防除施行士
「しろあり防除施行士」は、昭和39年に創設された資格です。
けっこう歴史のある資格なんですね。
なにができる資格なのか簡単にまとめると「クライアントの依頼に応じて住宅を検査・診断し、中立的な立場で報告と対応策を提案できる資格」です。
受験資格などの詳細は下の表にまとめてみました。
名称 | しろあり防除施行士 |
主催団体 | 公益社団法人 日本しろあり対策協会 |
区分 | 民間資格 |
受験資格 | 次の条件を満たしている者
①しろあり防除講習を受講していること ②最終学歴により所定の実務経験年数を満たしていること |
受験科目 | 5科目
①シロアリの生態に関する知識 ②木材と腐朽に関する知識 ③防除薬剤に関する知識 ④防除施行に関する知識 ⑤建築に関する知識 |
出題形式 | 筆記 |
合格基準 | 平均得点をもとに設定。各科目のうち1つでも下回ると不合格。 |
受験者数 | 平均500人 |
合格率 | 平均70%前後 |
資格の有効期限 | 3年 ※所定の講習を受けることで更新できる |
しろあり防除施行士の特徴について協会のサイトに以下の記載がありました。
- シロアリ・腐朽・木材・薬剤・建築・防除施工に関する知識を持っています
- 防除施工標準仕様書に則った確実な施工を行います
- 協会が認定した薬剤を使用して施工します
- 安全管理基準を遵守し、安全な施工を行います
- シロアリ防除をとりまく最新情報を学んでいます
シロアリ駆除に関する全般的な知識があるので安心してお願いできますね。
蟻害・腐朽検査士
こちらの資格も日本しろあり対策協会が主催しています。
なにができるか簡単にまとめると「クライアントの依頼に応じて検査・診断を行い、協会指定の様式で報告書を作成する」ことができます。
床下作業というより検査の意味合いが強いんですね。
ちなみに、報告書について検査と診断共に協会が規定した方法に基づいている場合は別途「蟻害・腐朽検査証」が発行されるそうです。
言わば、協会のお墨付きですよということですね。
資格の詳細は下の表にまとめてみました。
名称 | 蟻害・腐朽検査士 |
主催団体 | 公益社団法人 日本しろあり対策協会 |
区分 | 民間資格 |
受験資格 | 次の条件を満たしている者
①しろあり防除施工士、建築士、木造建築士いずれかの資格取得後3年を経過していること ②協会が実施する当該年度の蟻害・腐朽検査講習会を受講していること |
受験科目 | 講習会受講後に認定試験を実施 |
講習内容 | ①シロアリ被害検査・診断について
②腐朽検査・診断について ③木造住宅の傷み方と蟻害・腐朽検査の流れ ④検査・診断報告書の作成と検査証の発行 |
資格の有効期限 | 5年 ※協会が指定した課題の提出 |
協会のサイトを見てみると、「ちょっと見てもらいたいな」という時にお願いしやすい人たちみたいです。
たとえば、
「もしかして、これはシロアリの被害?」
「中古住宅として売る前にシロアリ被害がないことの証明書が欲しい」
「新築してから一度も検査してないけど大丈夫かな?」
「隣の空き家にシロアリらしいものを見つけた。ウチは大丈夫かな?」
「リフォームする前に一度見てもらいたい」
など、ちょっと気になった時に気軽に依頼できます!
以外と便利じゃないでしょうか。
資格は必要なのか?
結論からお伝えすると、必要ありません。
法律にも明記されておらず、極端な話、道具さえ揃ったら明日からでも始められる仕事なんです。
だから詐欺の温床になりやすいんですね。
先ほどお話した日本しろあり対策協会が「しろあり防除施行士」と「蟻害・腐朽検査士」の資格を作っていますが、これは必須ではありません。
とは言え、施工・検査に関する様々な知識を習得できるので、資格を持っていない人と比べるとアドバンテージは断然ありますよね。
シロアリ駆除の資格は信用できる?
シロアリ駆除に関する資格は「シロアリ防除施行士」と「蟻害・腐朽検査士」です。
実際の作業では危険物取扱者や建物アドバイザーなどの資格もあった方がお互いに安心できると思いますし、資格保有者が多数居ることをウリにしている業者があるのも事実です。
ですが、資格だけでは安心できないと僕は思っています。
資格があっても経験がなければ実に繋がりませんよね。
駆除作業を行う「シロアリ防除施行士」は、受験資格に実務経験が必要になっています。(大学卒を除く)
さらに、資格を取得するだけで終了するのではなく、定期的に講習を受けて更新する方式になっています。
これってすごく大事だと思いませんか?
この資格を持っている時点で、実務経験と最新の情報を持っているんですよ。
なので、信用できる存在だと僕は思っています。
資格以外で優良な業者を選ぶポイント
では、資格以外に業者を選ぶ際のポイントはあるのでしょうか?
僕が作業の段階で重視しているポイントを書いておきますね。
- 調査後の説明をしっかりしてくれるか?
被害の有無や今後対応すべきことなどを分かりやすく説明してくれるところがいいですね。
最近は床下の状況を撮影したものを見せながら説明してくれるところもあります。
中には動画で作業しながら見せてくれるところも!
そもそも床下に入らないですぐに作業内容や見積もりを出す業者は要注意です。
シロアリは床下から木材に侵入するので被害箇所の見落としに繋がります。
- 駆除方法について分かりやすく説明してくれるか?
建物の状態に応じた施行方法や、メリット・デメリットもきちんと説明してくれるところがいいですね。
特に建物に穴を開ける場合は、地震などの災害時に倒壊する危険性もあるのでしっかり確認しましょう。
- 使用する薬剤の説明をきちんとしてくれるか?
床下に薬剤散布する場合は、薬剤の臭いや体調に変化があることも。
中には、必要以上の量の薬剤を撒かれて体調不良になる人もいます。
その辺りの説明をしっかりしてくれるところがいいですね。
- 施工後の保証について説明してくれるか?
これは契約前に確認しておいた方がいいですね。
定期点検の有無や、施工後の経過観察中にシロアリ被害が発生した場合の作業は無償なのか割り引きがあるのかなどの点は費用面に大きく響いてきます。
シロアリ駆除業者選びについてもっと知りたい方はこちらを参考にしてみてください
クーリングオフ制度を利用してみる
万一、契約した後でやっぱり解約したくなったら、「クーリングオフ」制度を利用してみる手もあります。
実際にクーリングオフできるかどうかは契約の仕方にもよるのですが、正確なことは国民生活センターに確認してみるのが確実です。
もしお互いに折り合いがつかずどうにもならない時は、国民生活センターが仲裁に入って「裁判」という形をとらないで解決できる方法もありますよ。
この方法でシロアリ関係でもいくつか解決した案件があります。
資格の信用性と作業時のチェックポイントのまとめ
→住宅を検査・診断し、中立的な立場で報告と対応策を提案できる
②蟻害・腐朽検査士
→検査・診断を行い、協会指定の様式で報告書を作成する
- 調査後の説明をしっかりしてくれるか?
- 駆除方法について分かりやすく説明してくれるか?
- 使用する薬剤の説明ときちんとしてくれるか?
- 施工後の保証について説明してくれるか?
依頼するなら資格と経験の両方ある人が理想ですよね。
そういった人たちは、得意分野があったりするので説明の時に自然と過去の例が出たり詰まらずに回答できることが多いです。
絶対に避けたいのは、こちらの質問を無視してとにかく契約を迫ろうとする人たちです。
対応に不安を感じたら、少し考えてから契約しましょう。
良心的な業者であれば、後日の契約でも快く受けてくれます。
そして、僕たち依頼する側もほんの少しでもシロアリについて調べておいた方がより見分けやすくなると思います。
最後まで読んでいただきありがとうございました。