歴史的建築物でも多く見られるレンガの建物は、重厚感があって憧れる方も多いでしょう。
時間が経過するににつれて味が出て、アンティークな雰囲気になるのも魅力のひとつです。
ただ、日本の住宅で一般的に使われる「モルタル」や「サイディング」の外壁と比べると、レンガはコストや施工面で不安を抱く部分も多いかもしれません。
でも、諦める必要はありません!
外壁の施工に適している「レンガタイル(ブリックタイル)」なら、リフォーム対応が可能で、耐久性もバツグンです。
また、レンガ積みのように美しい見栄えでありながら、コスト・施工面でもメリットがあります。
そこで本記事では、外壁をレンガタイルに施工する方法やおすすめのレンガタイルについて解説します。
「レンガの外壁には憧れるけど、専門的な知識もないし、なかなか手が出せない……」とお悩みの方は必見です!
レンガタイルの特徴を知って、外壁をおしゃれにリフォームしましょう。
管理人のあつしです!
外壁・屋根・雨漏りのことなら何でもおまかせ!
- 外壁アドバイザー資格保有
- 実家のリフォーム経験あり
- 趣味はDIY
- わかりやすい説明と適切なアドバイスに定評あり
外壁に使えるレンガタイルとは?レンガ積みとの違い・施工費用を解説!
まずは、レンガタイルとは何かについて解説します。
本物のレンガとは何が異なるのかも、合わせてチェックしましょう。
レンガタイル(ブリックタイル)の特徴
レンガタイルはブリックタイルとも呼ばれており、レンガのような見た目をしたタイルの総称です。
レンガタイルの特徴やポイントには、以下が挙げられます。
- レンガよりも薄く、軽い
- 原材料は粘土などの天然素材
- 劣化・変色・変質しにくい
- 貼り付けるだけで施工できる
通常のレンガより扱いやすく、紫外線や雨にも強いため、耐久性が高いんです。
また、レンガタイルには釉薬(ゆうやく)を塗って焼き上げる施釉(せゆう)タイルと、塗らずに焼き上げる無釉(むゆう)タイルがあります。
【釉薬(ゆうやく)とは?】
ガラス質の薬品。素焼(すやき)の陶磁器などに利用される。表面に光沢を出し、強度を強め、液体がしみ込むのを防ぐ。
ちなみに、施釉タイルは表面がツルッとした仕上がりで、無釉タイルは土や粘土の質感を生かした素朴な風合いです。
タイルはメンテナンスが不要とされていますが、貼り付けに使うつなぎ目の「モルタル」や「パッキン」は時間とともに傷みます。
そのため、定期的な補修(10年おき程度)は必要です。
レンガやレンガ積みの特徴
一方、レンガはタイルよりも厚みがあり、施工も貼り付けではできません。
- 素材が厚く、重い
- 原材料はレンガタイルと同じく粘土などの天然素材
- レンガの種類によっては、サイズが不ぞろい
- 施工は積み上げ方式
国内で使用されているレンガのサイズは、標準的なもので「210mm×100mm×60mm」です。
レンガタイルの厚さは10mm〜20mm程度が一般的なため、何倍も厚みがあるとわかります。
また、レンガには乾式レンガ・湿式レンガの2種類があり、特徴は以下のとおりです。
【乾式レンガ】
- 水分が少ないレンガ
- サイズや厚みも統一できる
【湿式レンガ】
- 水分が多いレンガ
- サイズや厚みがそれぞれ異なる
レンガは、レンガタイルよりも重いため、住宅にも負担がかかり、自然災害などで崩れやすいのが特徴です。
また、施工できる業者も少なく専門職人がひとつずつ手積みするため、工期が長くなる傾向があります。
そのため、工事費も高くなってしまうでしょう。
リフォームの際には、レンガの厚みに合わせて窓のサッシや付帯部も入れ替える必要があり、リフォーム費用も高額になりがちです……。
施工時の費用を比べるなら、レンガタイルのほうが大幅にコストダウンできるでしょう。
レンガタイルとレンガ積みの施工費用は?
では、レンガタイルとレンガ積みの費用について目安金額を比べてみましょう。
施工方法 | 材料費(/㎡) | 施工費(/㎡) | 足場代 |
---|---|---|---|
レンガタイル | 4,000〜20,000円 | 5,000円〜 | 約150,000円 |
レンガ積み | 4,500〜15,000円 | 12,000円〜 | 約150,000円 ※加えて基礎工事費が必要 (150,000〜400,000円) |
施工費や基礎工事費に大きな違いがあるので、レンガタイルのほうが総額も安くなるとわかりますね。
ただしレンガタイルも、外壁の強度が十分でない場合には補強費用が追加される可能性があるため、自宅の環境によっては想定より高くなることを覚えておきましょう。
ちなみに、外壁をタイル張りにした際のメンテナンス費用については、別の記事で解説しています。
レンガタイル(ブリックタイル)の外壁施工方法は?
レンガタイルの施工は、一般的に湿式工法と乾式工法の2種類に分かれます。
ここでは、それぞれの工法とレンガタイルの施工費用目安をチェックしましょう。
湿式工法
湿式工法は、水で練ったモルタルなどを使って下地とタイルを貼り付ける工法です。
古くから行われていた工法で、レンガタイルの種類も多くデザイン性が高いため、仕上がりも美しくできます。
たとえば、まっすぐではなく曲線を描くようなデザインにしたり、図柄にしたりするなど、外観のレパートリーも豊富です。
ただし、モルタルは経年劣化するため、定期的なメンテナンスが必要になるでしょう。
乾式工法
乾式工法は、レール状のサイディング素材や合板にレンガタイルを引っ掛けるように設置する方法と、窯業系サイディングの上に接着剤で固定する方法の2種類が一般的です。
水を使わないため、乾式と呼ばれます。
湿式に比べると選べるレンガタイルの種類が少ないものの、水分を乾燥させる必要がないため、工期が短く済むのが特徴です。
また、モルタルは目地部分だけに使用するので、メンテナンスの際は劣化した部分のタイルを交換するだけで済みます。
見た目は、湿式工法よりもスッキリ&整然とした雰囲気になりますよ。
外壁リフォームにおすすめのレンガタイルは?
最後に、本物のレンガにも引けを取らない美しいレンガタイルのおすすめを3つ紹介します。
どれも全く異なる風合いで、外壁のイメージもガラリと変わりそうです。
超軽量セラミックレンガ「カルセラ」(玉川窯業株式会社)
- 本物のレンガのような風合い
- 軽量で建物に負担がかかりにくい
- 発泡セラミックで自然な風合いで角が丸く、優しい印象
- カットなど加工もしやすい
価格:5,250円/㎡~
色や形にひとつひとつ違いが生まれるので、あたたかみのある外壁にはぴったりです。
外装壁タイル「ベルパーチ」(LIXIL)
- 模様のバリエーションが豊富
- 落ち着いた風合いで格調高い仕上がりに
- 表面に粉体を打ち付けるブラスト加工により、年月を重ねたような雰囲気を表現
- 乾式工法で工期が短い
価格:10,500円/㎡〜
これだけ豊富な種類から選べると、オリジナリティあふれる外壁が完成しそうですね。
ブリック(湿式)「クラシック」(株式会社アイコットリョーワ)
- 土の質感が自然な風合い
- 角がシャープでアンティークな雰囲気
- 陰影率が高く、いつまでも立体感のある装いを実現
- 親水機能で汚れが落としやすい
価格:5,200円/㎡~
本物のレンガに近い重厚感のある雰囲気を目指すなら、これがおすすめです!
外壁にレンガタイルを使って美しく&コスパよくリフォームしよう!
外壁にレンガタイルを使ってリフォームする際の、特徴やポイントを解説しました。
- レンガタイルは、貼り付けるだけで施工できる軽量型のタイル
- レンガ積みより工期が短く、施工業者も豊富!
- メンテナンスは、モルタルやパッキンの劣化時のみで扱いやすい
- 施工費用は50%近く程度抑えられる可能性が高い
- レンガタイルの種類は湿式と乾式の2種類で、種類によって風合いや施工方法も異なる
レンガタイルは、本物のレンガに負けないほど見た目が美しく、バリエーションも豊かです。
また、外壁材としても優れているため、メンテナンスもレンガより手間がかかりません。
もちろん、施工費も大幅に抑えられます。
ただし、外壁リフォームを満足のいくレベルにするには「信頼できる業者」に依頼することが何よりも大切です!
どんなによい素材を選んだとしても、業者に知識が不足していたり、施工に不備があったりしたら、せっかくのリフォームも失敗に終わるかもしれません。
業者のレベルが低かったら、レンガタイルのメリットも活かせないですね……。
だからこそ、リフォームを検討する際には、外壁材と同じくらい業者もよく見比べましょう。
複数の業者を比較検討することで、レンガタイル施工に強みがある業者かどうかを判別できます。
とはいえ、自力で地域の業者を調べるのは大変な作業です。
そこで、当サイトでは一括で業者見積りができる「ヌリカエ」の利用をおすすめしています。
ヌリカエは、自分の希望に合う業者をまとめて紹介してくれるサービスです。
以下の記事で詳しく解説していますので、気になる方はこちらもお読みください。
レンガタイルで理想のレンガ外壁を作り上げましょう。
読者様のリフォームが大成功することを祈っています。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
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