そとん壁の耐用年数はなぜ長いの?特徴や価格、メリット・デメリットまで全て解説します!

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外壁のリフォームを塗り壁でお考えのあなた、「そとん壁」をご存知ですか?

「そとん壁」は耐用年数が長いことや、メンテナンス費用を抑えられること、機能面で優れていることなどから人気があります。

あつし

素朴なぬくもりを感じる外観も魅力的ですよ。

そこで、本記事では以下のことについて解説していきます。

  • そとん壁とは?
  • そとん壁の耐用年数は?
  • そとん壁の価格は?
  • そとん壁のデメリットとメリットは?

この記事を今後の対応にお役立ていただければ幸いです。

この記事の執筆・監修者
あつし

管理人のあつしです!

外壁・屋根・雨漏りのことなら何でもおまかせ!

  • 外壁アドバイザー資格保有
  • 実家のリフォーム経験あり
  • 趣味はDIY
  • わかりやすい説明と適切なアドバイスに定評あり
外壁アドバイザー(全国住宅外壁診断士協会認定)の認定証
目次

そもそも「そとん壁」とはどんな外壁?

引用:トラストホーム

そとん壁とは、シラスを水で練って塗料を作り、それを塗り重ねてできた外壁です。

あつし

シラスとは、噴火したマグマが冷やされて火砕流となり、細かく砕けて粉末状になったものです。

そとん壁は自然素材ゆえにさまざまな特徴があります。

そとん壁の工法

そとん壁の工法には、大きくわけて2つの種類があります。

  • 塗り付け工法

シラスを水で練り合わせ、専用のコテやローラーなどで塗る方法です。

あつし

手間暇がかかる分人件費もかかるというデメリットがあります。
しかし、シラス独特の風合いが表現しやすい、ムラが出にくいというメリットもあります。

  • 吹き付け工法

シラスを空気圧で吹き付ける方法です。

あつし

仕上がりに関して、高級感が出にくい、ムラになりやすいというデメリットがあります。
ただし、施工が素早いこと、均一な厚さに仕上がること、塗り付け工法よりも費用を抑えられることなどがメリットとしてあげられます。

そとん壁の施工工程

そとん壁は、左官職人が手作業で仕上げていきます。

あつし

手作業ならではの風合いやデザイン性も素敵ですよね。

それでは、そとん壁の施工工程を簡単に説明していきます。

①下地工事

既存の外壁を撤去し、下地材を施工します。

通気のための「木ずり」、結露対策の「防水シート」、下塗り材の付きを良くする「ラス網」を設置します。

②下塗り

下塗り材をラス網にしっかり絡ませながら、10mmの厚さに抑え塗りします。

あつし

次の工程「③上塗り」まで、養生期間として1週間以上おきます。

③上塗り

上塗り材を8mmの厚さに塗りつけ、そとん壁の表面とします。

あつし

手作業による塗りつけは手間も時間もかかりますが、ムラなく綺麗に仕上がります。

④仕上げ

そとん壁の表面を整えていきます。

あつし

かき落とし、ステロゴなどの仕上げ方があります。

工期は、30坪あたり約3〜4週間ほどかかると言われています。

あつし

左官職人による手作業であることや、施工が天気や湿度によって左右されることなどから、工期は目安の期間より長引く可能性があります。
工期の確認は入念に行う必要がありますね。

そとん壁と通常のサイディングとの違い

そとん壁と通常のサイディングには、以下のような違いがあります。

  • 素材
  • 施工方法
  • 耐用年数
  • 初期費用
  • メンテナンスの頻度

ひとつずつ解説していきますね。

  • 素材

通常のサイディングに使われる素材は、木材や、人工素材のセメントや金属など、さまざまです。

一方で、そとん壁は自然素材であるシラスを主な原料としています。

  • 施工方法

通常のサイディングでは、すでに作られたパーツを現場に運んで組み立てるのが一般的です。

その点、そとん壁は左官職人が手作業で仕上げるため、時間と手間がかかります。

  • 耐用年数

通常のサイディングの耐用年数は、素材によって異なりますが約15〜40年ほどです。

しかし、そとん壁の耐用年数は長く、50年以上もつと言われています。

あつし

そとん壁の耐用年数が長い理由は、のちほど詳しく解説しますね!

  • 初期費用

30坪の家の外壁をリフォームすると仮定して、通常のサイディングとそとん壁の価格を比較してみます。

通常のサイディングでは、塗り替えに約50万〜150万円、張り替えに約120万〜250万円かかると言われています。

一方で、そとん壁は約250万〜350万円ほどかかるようです。

あつし

価格は施工面積や施工業者、下地の状態、シラスのグレードなどによって異なりますが、そとん壁のほうが高くなりそうですね。

  • メンテナンスの頻度

通常のサイディングでは、約10〜20年ほどで塗り替えが必要になります。

そとん壁も時期が来たら塗り替えが必要になりますが、そもそもシラスの耐久性が高いので、結果としてメンテナンスの頻度は通常のサイディングに比べれば低くなるでしょう。

あつし

そとん壁の塗り替えを行う目安は、カビや苔の発生、ひび割れ、汚れなどです。

そとん壁の耐用年数が長いのはなぜ?

さきほど、そとん壁の耐用年数は50年以上とお伝えしました。

そとん壁の耐用年数が長い理由は、シラスの特徴にあります。

  • シラスの特徴
  • 多孔質構造(たくさん穴があいている構造)

通気性、透湿性にすぐれ、建物の内側をカビや腐食、結露などから守る。

  • 無機質の天然セラミック素材

シラスの成分は90%以上が二酸化ケイ素であるため、無機質の天然セラミック素材。

したがって、紫外線や風雨などの自然現象に強く、遮熱性もあるので夏は涼しく冬は暖かく過ごせる。

上記に加え、塗り付け工法によってシラスを厚く塗ることで、さらに耐久性を高めています。

あつし

丁寧に掃除やメンテナンスをしていれば、もっと長く住めるでしょうね。

そとん壁のデメリットとメリット

ここまで、そとん壁のさまざまな側面をお話してきました。

ここからは、これまでのお話の整理を兼ねて、そとん壁のデメリットとメリットについて見ていこうと思います。

そとん壁のデメリット

まずはデメリットから。

初期費用が高い

そとん壁に使われるシラスは天然素材であるため、通常のサイディングに使われる人工素材よりも材料費が高くなる傾向にあります。

さらに、施工が複雑かつ左官職人による手作業になるので、人件費も高くなってしまいます。

工期が長くなりやすい

そとん壁は塗り壁ですが、塗り壁は下地作りが一番重要です。

その下地作りに手間がかかることや、塗料の乾燥に時間がかかること、また、天候の影響を受けやすいことから、工期が長くなりやすいと言えます。

施工業者が少ない

そとん壁は需要が少ないため、そもそも施工業者が多くありません。

経験を積みにくい分、十分な知識や技術を持った施工業者はさらに数が絞られてしまう傾向にあります。

あつし

施工業者は慎重に選ばなければいけませんね。

そとん壁のメリット

続いて、メリットをご紹介します。

耐久性が高い

そとん壁に使われているシラスは、「多孔質構造」「成分の90%以上が二酸化ケイ素」という特徴により、耐久性が高くなっています。

したがって、そとん壁の耐用年数が50年以上と長い傾向にあります。

メンテナンスの頻度が低い

先述したように、シラスは自然現象に強く耐久性も高いため、通常のサイディングに比べてメンテナンス頻度は低い傾向にあります。

それにともない、メンテナンス費用も抑えられます。

断熱性・調湿性に優れている

シラスの特徴である多孔質構造は空気の層を多く含む性質があるため、熱伝導率を小さくしたり、水分を吸収・放出したりします。

そのため夏は涼しく、冬は暖かく過ごすことができ、結露やカビなどの発生を抑える効果も期待できます。

環境に配慮している

  • 原料であるシラスは採取・製造する際に環境負荷が少なく、また、再生可能な資源である
  • 断熱性・調湿性に優れているので冷暖房の効率が良くなることで省エネにつながり、CO2の排出量を抑えられる
  • メンテナンスの頻度が低いため、廃棄物の削減につながる
あつし

以上の理由から、そとん壁は「環境に配慮している」と言えます。

温かみのある風合いに仕上がる

かすかに凹凸のある表面がやわらかい印象を与え、天然素材であるシラスを用いていることからも自然の温かみを感じられる仕上がりになります。

その落ち着いた雰囲気から、和風・洋風問わず使うことができます。

それでは、デメリットとメリットをまとめます。

デメリット

  • 初期費用が高い
  • 工期が長くなりやすい
  • 施工業者が少ない

メリット

  • 耐久性が高い
  • メンテナンスの頻度が低い
  • 断熱性・調湿性に優れている
  • 環境に配慮している
  • 温かみのある風合いに仕上がる
あつし

業者選びを慎重に行い、納得のいく仕上がりになるとよいですね。

外壁をそとん壁にリフォームするなら押さえておきたいポイント

そとん壁には良い面もそうでない面もあり、さまざまな側面があることがわかりました。

ここからはもう一歩踏み込み、いざリフォームするとなったときに押さえておくとスムーズなポイントをご紹介します。

複数の業者から相見積もりをとる

そとん壁のときに限った話ではありませんが、業者は複数の中から選ぶようにしましょう。

それぞれから相見積もりをとると、適正な相場や施工内容、工期などもわかります。

あつし

実際にやり取りをしてみて、業者の対応を比べてみるのも良いと思います。

施工例を確認する

施工例を確認することで、在籍している左官職人の技術を見極めることができます。

もし可能であれば、築数年たった住宅を実際に確認してみるのも大いに参考になります。

あつし

白華現象(気象条件によって白く仕上がってしまう現象)などの特性を熟知している職人さんに出会えるとよいですね。

実際の色や仕上げパターンをチェックする

外壁の色や仕上げパターンは、サンプルで見るものと実際に施工されたものとでは印象がかなり変わります。

希望しているイメージ通りに仕上がるか、しっかりシミュレーションしておきましょう。

あつし

実際に広い面積に施工されると、色はより白っぽく見えます。
そこに仕上げパターンも加わると、当初の予想とはズレてしまうかもしれませんね。

また、ひび割れや汚れなどが目立ちにくい色や仕上げパターンもあるので、少しでもメンテナンスを楽にしたいならそちらも検討してみてください。

そとん壁の耐用年数が長いのは原料にヒミツがあった!職人の手作業でぬくもりのある外観に

そとん壁について、価格や耐用年数が長い理由、デメリット、メリットなどをお伝えしてきました。

外壁をそとん壁にしたいときのまとめ
  • そとん壁とは、シラスを原料に使った塗り壁
  • シラスの構造の特徴により、そとん壁の耐用年数は50年以上と言われている
  • 初期費用は、通常のサイディングと比べるとそとん壁のほうが高い
  • 複数の業者から相見積もりをとり、職人の技術を見極めることが重要

そとん壁は、自然のぬくもりを感じられる外観が魅力的です。

初期費用こそ高いものの、メンテナンス費用や実用性などの面でメリットがたくさんあります。

あつし

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最後までお読みいただき、ありがとうございました!

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