「雨漏り」と聞くと、天井からポタポタと雨水が落ちるのを想像しませんか?
実は、壁から雨漏りをすることもあるんです。
家で雨漏りが起きる場所はいくつもあり、そのうちの1つが「外壁」です。
外壁から雨漏りをしていると、
・壁紙の雨染み、剥がれ、カビ
・サッシ周りから雨水が浸入
・晴れているのに部屋が湿気でどんよりする
などの症状があらわれることもあります。
しかし、外壁からの雨漏りは、たいてい外壁と室内の間で起こっていることが多く、素人は見逃してしまいます。
壁紙の雨染みに気づいたときには、すでに雨漏りが起きて長い時間が経っており、外壁の中が腐食してしまっていることも……。
そこで、今回は以下のことを紹介していきます。
- 雨漏りが外壁で起きる詳しい原因とは?
- 外壁修理の費用相場は?
- 雨漏りが外壁で起きた時の応急処置について
心当たりがある方だけでなく、自宅を一度もメンテナンスしていない方は、この記事をぜひ参考になさってください。
管理人のあつしです!
外壁・屋根・雨漏りのことなら何でもおまかせ!
- 外壁アドバイザー資格保有
- 実家のリフォーム経験あり
- 趣味はDIY
- わかりやすい説明と適切なアドバイスに定評あり
雨漏りが外壁で起きる詳しい原因とは?【場所別】
そもそも、雨漏りが外壁で起きても気づきにくいのは、雨水が外壁に沿って上から下へ垂直に移動するからです。
もし雨水が外壁から入ってきたとしても、透湿防水シートや断熱材があるため、なかなか部屋の壁までには至りません。
透湿防水シートや断熱材などにダメージがあったとしても、目に見えるようなわかりやすい症状は出ませんよね。
したがって、定期的なメンテナンスや防止工事が重要となってくるのです。
そこで、雨漏りが外壁で起きる原因を「経年劣化」と「施工不良」の2つにわけて見ていきましょう。
経年劣化
外壁材や塗装、コーキングなどが劣化すると、雨漏りの原因につながります。
劣化しているところに、台風や強風のときに物が飛んできて外壁が傷ついてしまうケースもあります。
外壁材の劣化
外壁材は種類によって耐用年数が異なりますが、定期的にメンテナンスを行えば長く使えます。
以下に外壁材の耐用年数をまとめました。
外壁材の種類 | 耐用年数 |
---|---|
窯業系サイディングボード | 30〜40年 |
金属系サイディングボード | 30〜40年 |
木質系サイディングボード | 20〜30年 |
樹脂系サイディングボード | 20〜30年 |
コンクリート壁 | 約60年 |
モルタル壁 | 30年以上 |
ALCボード | 約60年 |
タイル | 30〜50年 |
家の立地や環境などの外的要因によって左右されるため、あくまで目安としてお考えください。
また、外壁材が劣化したときに起きやすいこととその原因も書き出してみました。
- ひび割れ
……紫外線等により乾燥して収縮・膨張、不同沈下、基礎の劣化、地震 など
- 反り・浮き
……塗装やコーキングの劣化により防水性が低下し、膨張(濡れる)と収縮(乾燥)を繰り返すため
もし外壁にひび割れがあり、しかもそれが「幅0.3mm以下、深さ4mm以下」であれば補修液「ミラコン」で対処できるかもしれません!
ミラコンの使い方や、ミラコンが使えるひび割れについては、こちらの記事を参考にしてみてください。
外壁塗装の劣化
外壁材の耐用年数がいくら長くても、塗装をメンテナンスしたり塗り直したりしないとすぐボロボロになってしまいます。
なぜなら、塗装には家や外壁を守る目的以外にも、防水の役割があるからです。
塗装が劣化すると防水機能が低下してしまうため、雨漏りにつながりやすくなってしまいます。
以下に塗料の耐用年数をまとめてみました。
塗料の種類 | 耐用年数 |
---|---|
アクリル | 3〜7年 |
フッ素 | 8〜20年 |
シリコン | 6〜15年 |
ウレタン | 5〜10年 |
無機 | 10〜25年 |
光触媒 | 10〜20年 |
ピュアアクリル | 10〜15年 |
塗料を屋根に使うか外壁に使うかで、目安の耐用年数が変わってきます。
塗装が劣化すると、以下のような症状が起きやすくなります。
- チョーキング(壁を触ると粉のようなものがつく)
- 塗料の色あせ・はがれ
- さび・苔・カビなどの発生
劣化の症状に心当たりがあり、塗装の塗り直しを検討したい方には「ヌリカエ」がおすすめです!
全国2,000社以上の企業と提携しているため、たとえ地方にお住まいでもすぐに優良店を紹介してもらえますよ。
さらに、見積もりや現地調査、再見積もりも無料で行ってくれます。
気になるヌリカエについては、こちらの記事で詳しく解説しています。
コーキングの劣化
外壁やサッシ周りには、コーキング(もしくはシーリング)と呼ばれる、弾性のある充填剤が使用されています。
コーキングは、外壁にとって耐候性や防水性、耐震性などの役割があります。
ちなみに、コーキングの耐用年数は5〜10年程度です。
コーキングは紫外線や雨風にさらされ続けると劣化してしまい、破損すると雨漏りの原因にもなるのです。
コーキングが劣化すると、以下のような症状が見られるようになります。
- 痩せ:水分が蒸発し、外壁との間に段差が生じている
- ひび割れ:劣化して硬化し、表面がひび割れてしまう
- 破断:ひび割れが深く、線が入ったように真ん中から裂けてしまう
- 欠落:コーキングが取れている
- 剥離:外壁との間にすきまが生じている
特に後半の破断、欠落、剥離は重い症状なので、すぐに修理することをおすすめします。
もし症状が軽い、もしくは、すぐには専門業者に修理を依頼できないという方は、市販のコーキング剤で応急処置をするのも良いかもしれません。
コーキング剤で応急処置をする手順や注意点、メリット・デメリットは、こちらの記事でご紹介しています。
サッシ周りのコーキングが劣化し、窓枠からの雨水の浸入が気になるときは、防水テープが使えますよ。
防水テープなら、家の内側から修理することが可能です。
こちらの記事では、防水テープの使い方やおすすめの防水テープをご紹介しています。
施工不良
「築年数が浅いのに、もう雨漏りが起きた」という場合は、もしかしたら施工不良が原因かもしれません。
塗装やコーキングのやり方が下手だったり、防水シートの設置が不完全だったり……。
少しでも「おかしい」と感じたら、担当の工務店などに問い合わせてみましょう。
もし新築から10年もたっていないのに雨漏りが起きた場合は、「瑕疵担保責任(契約不適合責任)」の対象となり、無償で修理してもらえるかもしれません。
こちらの記事では、築浅なのに雨漏りが起きてしまったケースの解説をしています。
雨漏りが外壁で起きたときの修理費用相場は?【場所別】
雨漏りの修理はいずれしなければいけませんが、気になるのはやはり費用のことですよね。
ここからは、一般的な修理方法と費用相場を場所別にご紹介していきます。
外壁材の重ね張り・張り替え
ここでは、外壁の重ね張り(カバー工法)と張り替えについてお伝えします。
- 重ね張り(カバー工法)
費用相場は100〜250万円程度が目安となります。
重ね張りとは、既存の外壁を解体せず、新しい外壁を取り付ける方法です。
断熱効果や防音効果、工期が短いなどのメリットがある反面、耐震性の低下や腐食した古い外壁は放置などのデメリットがあります。
重ね張りの詳しいメリットやデメリット、費用の内訳などは以下の記事で徹底的に解説しています!
- 張り替え
費用相場は150〜300万円程度が目安です。
張り替えも新しい外壁を取り付けますが、重ね張りと異なるのは既存の外壁を解体・撤去する点です。
既存の外壁の処分費用がかかり、工期も重ね張りより長くなります。
その反面、重ね張りのデメリットをカバーしてくれるので、また違った魅力のある施工と言えます。
外壁塗装
費用は、塗装する面積や使用する塗料の種類などによって左右されます。
以下に塗料の費用相場を表にまとめました。
塗料の種類 | 費用(1㎡あたり) |
---|---|
アクリル | 1,000〜1,800円 |
フッ素 | 3,200〜5,000円 |
シリコン | 2,300〜3,500円 |
ウレタン | 1,200〜2,200円 |
無機 | 4,200〜6,000円 |
光触媒 | 3,500〜5,000円 |
ピュアアクリル | 3,500〜4,700円 |
外壁塗装にかかる費用には、延べ面積分の塗料代だけでなく、施工代や足場代なども含まれます。
外壁塗装にかかる費用の内訳や費用のシミュレーションについて、こちらの記事で詳しく解説しています。
コーキングの打ち増し・打ち替え
コーキングが劣化している場合は、打ち増しか打ち替えをして修理してもらいましょう。
- 打ち増し
費用相場は500〜1,200円/m、これに足場代が加算されます。
一般的な二階建てであれば、打ち増し代+足場代で約24〜40万円程度を目安にしてください。
打ち増しとは、劣化したコーキングの上から新しいコーキング剤を充填していく方法です。
古いコーキングを撤去する費用がかからないため工期は短く、そして安く済みますが、2〜5年程度しかもたないというデメリットもあります。
- 打ち替え
費用相場は700〜1,200円/m、これに古いコーキングの撤去費用と足場代が加算されます。
一般的な二階建てであれば、打ち増し代+撤去費用+足場代で約28〜45万円程度を目安に考えてください。
打ち替えとは、劣化したコーキングを撤去してから新しいコーキング剤を充填していく方法です。
打ち増しよりも工期が長くなり、費用も高くなります。
ただ、コーキングを新しくするので、防水性や耐久性も高くなり、打ち増しよりも長くもつでしょう。
雨漏りが外壁で起きたら、放置せずにすぐ修理を依頼しよう!
今回は、外壁から雨漏りが起きる詳しい原因と、その修理費用相場について、応急処置の仕方もまじえながらご紹介してきました。
- 外壁材の劣化→約100〜300万円
- 外壁塗装の劣化→約60〜100万円
- コーキングの劣化→約24〜45万円
雨漏りの修理をする際、場合によっては火災保険や助成金を利用できるかもしれません。
こちらの記事内で修理費用を抑えるコツを紹介している項目がありますので、ぜひ参考になさってください。
そもそも、雨漏りは修理よりも原因箇所の特定のほうが難しいとされています。
特に外壁からの雨漏りは、わかりやすい症状が出にくい分、素人は見逃してしまうことが多いのです。
まだ雨漏りは起きていないが築年数が古いので不安な方、雨漏りかもしれないとお疑いの方は、信頼できる専門業者に連絡することをおすすめします。
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雨漏り修理110番の気になる特徴や口コミは、こちらの記事で紹介していますのでぜひご一読ください。
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最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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