今回は屋根の中でも「スレート屋根」について勉強していきたいと思います!
●戸建て住宅にお住まいの方
●自宅の屋根がスレート屋根かどうか分からない方
●スレート屋根のリフォーム方法を知りたい方
●スレート屋根リフォームの価格相場・耐用年数を知りたい方
このような方はこのまま読み進めて行ってくださいね~!
スレート屋根とは?
スレート屋根とは、粘土板岩を薄く加工した板状の屋根材のことをいいます。
引用:Room Clip
スレート屋根には大きく分けて「天然スレート」と「化粧スレート」という2種類があります。
天然スレートはとても高価なものなので、一般家庭に流通しているものはほぼ化粧スレートと言ってもいいでしょう。
スレートについて調べている方は「コロニアル」や「カラーベスト」という名前を耳にすることが多いと思います。
実は、これらは化粧スレートの代表的な商品名を指しています。
あまりにも流通量が多いため、スレート全般のことをコロニアルやカラーベストと言う人もたくさんいるほどです。
【要注意】自宅のスレートにアスベストが含まれているかも?
スレート屋根の方は、注意が必要です。
あなたの家のスレート屋根、もしかしてアスベストが含まれているかもしれません!
今さら聞けない、アスベストって何?
アスベスト(石綿)は、天然にできた鉱物繊維で「せきめん」「いしわた」とも呼ばれています。石綿は蛇紋石族と角閃石族に大別され、以下に示す6種類があります。そのうち、わが国で使用された代表的な石綿は、蛇紋石族の白石綿(クリソタイル)と角閃石族の茶石綿(アモサイト)、青石綿(クロシドライト)です。
石綿は、極めて細い繊維で、熱、摩擦、酸やアルカリにも強く、丈夫で変化しにくいという特性を持っていることから、建材(吹き付け材、保温・断熱材、スレート材など)、摩擦材(自動車のブレーキライニングやブレーキパッドなど)、シール断熱材(石綿紡織品、ガスケットなど)といった様々な工業製品に使用されてきました。
しかし、石綿は肺がんや中皮腫を発症する発がん性が問題となり、現在では、原則として製造・使用等が禁止されています。
アスベストは丈夫な素材として当時は人気があり、建材をはじめ多くの資材に使用されていました。
その建築資材のひとつが、スレート屋根材というわけなんです。
現在は、発がん性があることが分かったため、原則製造禁止・使用禁止とされている物質です。
アスベスト含有の見分け方
自宅のスレートにアスベストが含まれているかどうか簡単に見分ける方法は「いつ建てられた家か」を把握することです。
2004年以降に建てられた家の場合、アスベストは含まれていません。
なぜ2004年がポイントなのかというと、2004年に石綿1%以上を含む製品の出荷が禁止されたためです。
2004年以降はアスベスト含有の建材が使用されることはほぼなくなったと言えるからです。
もし、スレート屋根材のメーカー名・品番が分かる方は国土交通省の石綿含有建材データベースで詳しく調べることもできるので、検索してみて下さいね!
自宅の屋根がアスベスト含有だったら、今すぐ工事が必要?
もしも、自宅の屋根にアスベストが含まれていたら、今すぐ工事しないと危険なのでしょうか?
ご近所さんにも迷惑がかかるから気になりますよね。
ですが結論からお伝えすると、答えはNOです。
アスベストが含まれているスレート屋根とはいえ、極端に劣化していない場合を除きアスベストが飛散する可能性はありませんのでご安心ください。
ただし、スレート屋根を破断したり、粉砕したりするときはアスベストが飛散しますので信頼できる業者さんにお願いしましょう。
スレート屋根をリフォームしたい!どんな方法がある?費用は?
スレート屋根自体の耐用年数はきちんとメンテナンスをすれば20~25年持つと言われています。
そのスレート屋根のリフォーム方法は3種類あります。
ひとつひとつ見ていきましょう!
塗装
外壁や屋根のメジャーなメンテナンス方法といえば「塗装」ですね!
築10年以内の家なら塗装で大丈夫でしょう。
塗装工事中にスレートの割れや欠けが見つかった場合は補修することができるので、塗装と同時に屋根の点検もできます。
先ほど触れたアスベスト問題も、塗装工事であれば工事中にアスベストが飛散することはありませんので対策は不要です。
●屋根用の足場をたてる(屋根勾配によっては不要になることもある)
●既存の屋根に割れや欠けがないか目視で確認する
●養生を行う
●高圧洗浄でコケや汚れを取り除く
●下地を塗る
●上塗り用の塗料を塗る(塗料のランクによって金額差あり)
●足場を解体して完了!
【費用】
2,500~3,500円/㎡(人気のシリコン塗料の場合)
※足場代・養生代などは別途必要
【耐用年数】
10~15年
重ね葺き(カバー工法)
重ね葺きとは、既存の屋根の上に新しい屋根材を被せる(カバーする)工法です。
●築20年くらい経っている
●塗装じゃ補えないほど屋根の仕上げ材が劣化している
●屋根の下地はまだ痛んでいない
そんな読者様は、重ね葺き(カバー工法)も選択肢に加えて頂きたいです!
お母さんが若い頃は、塗装できなくなったら葺き替えるしか方法がなかったわ!
リフォームの世界もいろいろ進化してるのね~!
●屋根用の足場をたてる(屋根勾配によっては不要になることもある)
●既存の屋根に割れや欠けがないか目視で確認する
●養生を行う
●高圧洗浄でコケや汚れを取り除く
●棟板金を撤去する
●既存の屋根の上に防水シートを張る
●新しい屋根材を取り付ける(屋根材の種類によって金額が変わる)
●後付け部品を取り付ける
●足場を解体して完了!
【費用】
5,000~7,000円/㎡(カバー工法によく使用されるガルバリウム鋼板の場合)
※足場代・養生代などは別途必要
【耐用年数】
20年程度
【メリット】
●葺き替えよりも工期が短くて済むので、赤ちゃんや高齢者がいる工事中のストレスが比較的少ない
●葺き替えよりも工事費が安価
●アスベストが含まれていたとしても、カバー工法の場合アスベストは撤去せずに施工可能
●屋根が二重になったことにより、断熱性がUP
【デメリット】
▲アスベスト含有の場合、アスベスト撤去の問題は先送りすることになる
▲カバー工法の屋根を撤去するときは撤去費が二倍かかる
▲下地が腐食していたら、そもそも施工できない
▲カバー工法の屋根に、さらにカバー工法を施すことはできない
あっくんだったら安心だけど、本来なら建て主が処分すべきだし申し訳ない気もするわ。
葺き替え
築30年以上たっている場合は葺き替えも視野に入れて考えていきましょう。
スレートの耐用年数も既に過ぎていますし、下地材の痛みも不安です。
雨漏れする可能性も高まっていることから葺き替えがおススメですよ。
●屋根用の足場をたてる(屋根勾配によっては不要になることもある)
●既存の屋根材・防水シートを剥がす
●野地板に腐食がないか目視で確認する
●防水シートを張る
●新しい屋根材を取り付ける(屋根材の種類によって金額が変わる)
●後付け部品を取り付ける
●足場を解体して完了!
【費用】
4,000~5,000円/㎡(カラーベスト(スレート)の場合)
5,500~7,500円/㎡(ガルバリウム鋼板の場合)
※足場代・養生代などは別途必要
【耐用年数】
20~25年(カラーベスト(スレート)の場合)
25~30年(ガルバリウム鋼板の場合)
※どちらも塗装等のメンテナンスを定期的にした場合の年数です
●アスベスト含有の場合、今回の工事で適切に処分することができる
●既存の屋根材と下地材を全て剥がすため、屋根は新品
●塗装・カバー工法に比べて、最も雨漏りしにくい施工方法
●軽い屋根に変えることで、地震対策に繋がる
【デメリット】
▲アスベスト含有の場合、撤去費がかさむ
▲カバー工法よりも費用がかかる
▲カバー工法よりも工期がかかる
スレート屋根のリフォーム単価費用・耐用年数まとめ
今回はスレート屋根について詳しく触れてみました。
スレート屋根は流通量が多く、よく使われている屋根材ですが、アスベストが含まれている可能性もあります。
2004年以降に作られたものについては、アスベストは含まれていないので安心してくださいね。
アスベストが含まれていたとしても、すぐにリフォームしなければならないわけではありません。
ですが、劣化がひどい場合、アスベストが飛散してしまう恐れがあるのでリフォームを検討してみてください。
屋根の修理は、高い所に登るので、自分で行うのは危険です!!
信頼できる専門業者にリフォームをお願いすることをおすすめします。
普段屋根のことを意識して生活することはありませんが、屋根はメンテナンスも大事です。
雨や紫外線などから守ってくれる屋根を定期的なメンテナンスで長持ちさせたいですね!
[nurikae-yanezai]
最後まで読んでいただきありがとうございました。
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