皆さんは、漆喰という壁材をご存じですか?
漆喰の材料となる消石灰はサンゴ礁からできた自然由来のものです。
最近は、環境や人に優しいエコな生活に興味を持っている人が増えてきてますよね。
そこで本日は、環境にやさしく自然由来のエコな外壁にしたい人必見!
漆喰のデメリットを改善した「砂漆喰」について、ご紹介していきたいと思います。
- 砂漆喰の特徴
- 外壁に砂漆喰を使うメリット・デメリット
- メンテナンス方法
この3点をお伝えしていきます。
漆喰と砂漆喰を比較検討し、より満足できる外壁リフォームを実現させていきましょう!
砂漆喰とは
砂漆喰は漆喰に砂を混ぜた外壁材になります。
漆喰はひびが入りやすいため、つなぎ・骨材と呼ばれる「ひび割れ防止剤」を混ぜて使われます。
以下、代表的なものをご紹介しますね。
- 藁スサ
- 麻スサ
- 紙スサ
- 化学繊維のスサ
- 糊
- 砂
- 顔料
- 枠
砂も「つなぎ・骨材」の一つで、漆喰の強度を増すために使われてきた歴史があります。
砂漆喰の特徴
では、漆喰に砂を混ぜることで、どのような事が期待できるのか?
ひび割れ防止以外の特徴についても、みていきましょう。
【砂漆喰】仕上がりの特徴
ツルリとした仕上がりの漆喰に比べ、ザラっとした凹凸のある仕上がりになります。
この質感を「味わいある壁」と好み、あえて、砂漆喰を外壁に塗る人もいらっしゃいます。
塗料を混ぜて好みの色にしたり、塗り方により、質感を変える事もできデザイン性も楽しめます。
引用:渡辺建築工房
外壁の仕上げで砂漆喰を塗ったあとに、櫛引きをいう作業をしています。
櫛目(くしめ)と砂漆喰の質感により、味わいのある外壁に仕上がります。
引用:いわき家ナビ
外壁ではないですが、こちらは壁や天井に藁を混ぜ込み、砂漆喰で仕上げられたリビングです。
窓から見える緑と砂漆喰のざらっとした凹凸に味わいと趣きを感じます。
【砂漆喰】外壁の仕上げ方
まずは、下の図を見て下さい。
引用:建材ダイジェクト
左が外壁を漆喰で仕上げる場合・右が外壁を砂漆喰で仕上げる場合の塗り重ね方になります。
外壁を漆喰で仕上げる場合、砂漆喰を中塗りとして使い、一番外側の層に漆喰を重ねていきます。
砂漆喰で仕上げる場合は、中塗りの砂漆喰でそのまま仕上げていく事になります。
漆喰仕上げは4種類の塗材が必要なのに比べ、砂漆喰は3種類で済むのです。
これにより、作業の簡易化、時間の短縮、コスト削減にもつながります。
砂漆喰のメリット・デメリット
先ほど砂漆喰の特徴で、漆喰はひび割れしやすいというお話をしました。
ここからは、漆喰と比較しながら、メリット・デメリットをみていきましょう。
大前提として、砂漆喰の主材料は漆喰と砂ですので漆喰の特徴は砂漆喰にも反映されます。
そこで、漆喰のメリット・デメリットと合わせてご紹介していきたいと思います。
砂漆喰が漆喰のデメリットを解決する
まずは、漆喰のデメリットから紹介します。
- ひび割れの可能性がある
- コストがかかる
- 職人による技術の差が生じる
先ほどお伝えしたように、ひび割れやコストについては漆喰に砂を混ぜることで改善されます。
つまり、砂漆喰を使うことで漆喰のデメリットが改善されるのです。
繰り返しになりますが、大事なポイントなので確認しておきますね。
- 強度が増しひび割れを起こしにくくなる
- コスト面も材料費・施工費ともに下がる
砂漆喰は、漆喰のメリットをそのまま生かす事ができ、デメリットは解消される!
漆喰でのリフォームやリノベーションを考えている方には、ぜひ、知っていただきたい外壁材です!
砂漆喰を選ぶメリット
次に、漆喰のメリットを確認していきましょう。
- 脱臭効果…アルカリ性なので臭いの元の細菌を分解してくれます。
- 汚れにくい…静電気を溜め込む事がなくホコリの付着を防ぎます。
- 湿度の調整…水分を吸収・放出し適度な湿度を保ちます。
- 耐火性…建築基準法の耐火建築物の基準を満たしています。
- 耐久性…時間経過とともに、二酸化炭素を吸収し硬度が増します。
- 化学物資を含まない…人にも環境にも優しい素材です。
- デザイン性が高い…模様・色をつけることが可能です。
こうしてみると、やはり、漆喰は魅力的な外壁材ですね!
この特徴に加えて、漆喰に砂を混ぜることで更にメリットが生まれます。
- 漆喰よりも強度が上がります
- 漆喰に比べ、ひび割れを起こしにくくなります
- 漆喰よりもコストが下がります
- 自然由来の漆喰のメリットはそのまま生かせます
もともと自然由来で人にも環境にも優しい素材であることに加えて、漆喰の強度が増し、コストは下がる。
漆喰にも劣らない魅力的な素材ですよね!
砂漆喰のデメリット
最後に、砂漆喰のデメリットについても押さえておきましょう。
- 表面に凹凸があるので、やや、汚れが落としにくくなります
- 手作業で塗っていくため、漆喰と同じく、塗り手による技術の差が出ます
やはり、職人による技術の差は生じます。
また、外壁はどうしても空気中の汚れで汚染されやすい場所になります。
スイス生まれの漆喰カルクウォールはご存知ですか?
砂漆喰のメンテナンス
ここからはメンテナンス方法をご紹介していきます。
砂漆喰のメンテナンスは、基本的に漆喰と同じ方法になります。
まずは、手軽にできる方法からご紹介していきます!
DIYで出来るお手入れ方法
【部分的な汚れ】
濡らしてよく絞った布で擦ります。
それでも取れないときは、サンドぺーパー(紙やすり)でとることもできます。
サンドペーパーを使う時は、砂漆喰を削ることになるので注意しながら行いましょう。
【コケなどの除去】
家庭用の塩素系漂白剤やカビ除去剤をかけ、しばらく置き、水で洗い流します。
外壁用の洗浄剤には、漆喰に使えないものもあるので確認してから使用してください。
また、酸性の洗剤は、アルカリ性の砂漆喰を痛めるので使用できません。
【ひび割れ・傷】
市販の補修材がありますので、ひび割れや傷の部分に使いましょう。
専門業者に依頼する修繕方法
漆喰のメンテナンス期間は、おおよそ15年に1度と言われています。
漆喰を塗り数年ではがれた場合は、下地や施工自体に問題があった可能性があります。
また、全体的に塗り直しが必要な場合、外観美を保つ・確実に修繕する為にも専門業者への依頼はおススメです。
【外壁の塗りなおし】
砂漆喰を塗り替える方法です。
業者によっては部分的な塗り替え・全体の塗り替え、どちらにも対応してくれます。
塗り替え費用 5000~6000円/㎡
【塗料での塗装】
漆喰の外壁を別の外装塗料で塗装する方法もあります。
塗り替え費用 2000円~4000円/㎡
※金額は目安になります。業者、使用する塗料、外壁の状態等によって異なります。
砂漆喰メンテナンスのコツ
引用:生活情報しぼりたて
砂漆喰・漆喰ともにメンテナンスのコツは、プロによる定期的なメンテナンスを受けることです。
漆喰は、しっかりとメンテナンスをすることで、100年の耐久性を保てる外壁材です。
漆喰がベースになっている、砂漆喰もそれに準ずる耐久性が期待できます。
写真は、世界遺産・国宝の姫路城で、外壁は漆喰で仕上げられています。
驚くべきは、その建築時期で1346年の建造になります。
何と600年以上経った現在も、美しい漆喰の壁が保たれているのです!
もともと、漆喰は時間をかけて硬くなり強度が増していくという特徴があります。
それに加え、定期的なメンテナンスをする事で、より良い状態をキープする事ができるのです。
定期的なメンテナンスにはコストがかかります。
ですが、早め早めにお手入れをする事が外壁を長持ちさせる事に繋がる。
修繕も小規模なうちに行える。
総合的にみると、専門業者に定期的なメンテナンスをしてもらう事でコストパフォーマンスも良くなるのです。
でも、リフォーム業者の選び方が心配で…という方は、こちらの記事も参考にして下さいね。
投稿が見つかりません。投稿が見つかりません。砂漆喰で外壁を!漆喰でリフォームを考えている方は必見です!のまとめ
漆喰には、乾燥するとひび割れしやすいというデメリットがあります。
砂漆喰はひび割れを起こしにくい・強度も高い・デザイン性も楽しめる!
知る人ぞ知る、という建材のひとつです。
改めて、内容をまとめておきますね。
- 砂漆喰は漆喰に砂を混ぜた壁材です
- 凹凸のある味わいある外観になります
- 漆喰に比べ、材料費・施工費が下がります
- 漆喰よりも、作業が簡易化・作業時間も短縮されます
漆喰の持つメリットは生かし、デメリットは解消できる!
- 漆喰よりコストが下がります
- 漆喰よりひび割れがしにくくなります
- 漆喰のメリットはそのまま生かせます
- 職人のよる技術の差は生じます
- 凹凸がある壁面なので、汚れが落としにくくなります
作業が機械化された外壁材と異なり、手作業で行う砂漆喰の外壁リフォーム。
良くも悪くも職人による技術の差は発生してしまいます。
この点については、より信頼できる専門家と出会う事で解消されます。
信頼できる職人さんとの出会いは、人の手で行う仕事の良さを存分に感じさせてくれます。
塗り手による技術の差はデメリットとお伝えしました。
しかし、職人それぞれが持つ技術や趣きのあるデザインに、少しずつ愛着が湧いてくるかもしれません!
そうなると、塗り手による技術の差というデメリットは大きなメリットに転換されていきますよ!
月日を重ねることで強度が上がる漆喰。
プロのメンテナンスをすることで100年の耐久性を保つのも夢物語じゃありません!
- DIYでできるメンテナンスもあります
- 業者に依頼する方法もあります
- 定期的なメンテナンスを専門業者に依頼する
外壁は、リフォームの中でも施工面積が広くコストがかかる場所になります。
材料費・施工コスト共に下がり、ひび割れが防げる砂漆喰。
外壁リフォームやリノベーションにぴったりの素材です!!
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
\信頼できる業者をお探しの方に/
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