リフォームで屋根の形や向きを変えたいと検討中でしょうか?
- 屋根からの雨漏りが発生しており、雨漏りしにくい屋根に変えたい
- 屋根からの落雪が多く困っている
- 屋根の断熱性能が低く、夏場が暑すぎる&冬場が寒い
- 中古住宅を購入したけど屋根のデザインが気に入っていない など
屋根の形状変更が必要となるタイミングは、このようにさまざまな状況が考えられます。
しかし、屋根を変えるといっても費用はいくらくらいかかるのか、どうやって形を決めるのかなどの疑問が湧いてきますよね。
本記事では、屋根の形状変更にかかる費用相場や、屋根の選び方と種類をわかりやすくまとめています。
屋根の形を変えるときの注意点も解説していますので、リフォームを成功させるためにもチェックしておきましょう。
屋根を美しくリフォームして、快適な暮らしを実現しましょう。
管理人のあつしです!
外壁・屋根・雨漏りのことなら何でもおまかせ!
- 外壁アドバイザー資格保有
- 実家のリフォーム経験あり
- 趣味はDIY
- わかりやすい説明と適切なアドバイスに定評あり
屋根の形状変更をするにはいくらかかる?費用相場を解説
そもそも屋根の形を変えることは可能なのか、不安な方も多いでしょう。
結論から言うと、可能です。
費用については、屋根の形状によっても違いますが、200~700万円程度かかると認識しておきましょう。
また、屋根を変えることで家の高さや床面積に影響が出る場合は「確認申請」と呼ばれる手続きが発生します。
確認申請を進めるには25〜30万円程度必要で、工期も数カ月程度延びる可能性があります。
以上を踏まえると、屋根の形状変更は高額で工期も長くかかるため、頻繁に変えるのは難しいですね。
費用が不安な方は、屋根の形状を変えずに今の悩みを解決できないか考えてみましょう。
雨漏りや落雪対策であれば、屋根のメンテナンスだけで済む場合もあります。
屋根の雨漏りについては、以下の記事が役立つかもしれません。
リフォームで屋根の形状を決める際にやるべきことを解説
屋根の形や向きを変える際には、どんな形状が良いか悩むものです。
詳しい形状の詳細は後ほど解説しますが、まずはどうやって屋根を決めるか今後の方針についてチェックしておきましょう。
まずは自分で情報収集する
まずは、自分である程度の情報収集をしてみましょう。
たとえば、以下を使ってさまざまなアイデアを収集できます。
- インテリア雑誌やウェブサイトでたくさんの事例を見る
- 周囲の建物を観察する
家のデザインをおしゃれにしたいと考えている場合は、最新のトレンドや多くのイメージを見ることで、ある程度自分の好みを把握できるでしょう。
また、実際の施工事例を見ておくのもおすすめです。
実際の建物や建築事例を見て、家の外観と周辺環境とのバランスをチェックできます。
調和の取れた外観を目指すためにも、自宅の形状と似たような家の外観を見ておきましょう。
専門店や専門家に相談する
ある程度自分で情報収集ができたら、リフォーム専門店や専門家に相談して具体的なプランを決めます。
自分のイメージが実現可能なのかどうかや、実際にどんなデザインなら家に採用できるかなどを話し合います。
専門店では、さらに多くの事例や素材のサンプルなども見られるため、足を運んでおいて損はありません。
また、屋根の形や向きを変える目的も改めて確認できるため、第三者の意見を取り入れながら形状を決めていきましょう。
どこの専門店に相談しようか迷っているなら、まずは一括で見積もりができるサービスを利用して、屋根リフォームが得意な業者を探しましょう。
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屋根の種類と特徴・注意点をかんたんに紹介
ここからは、代表的な屋根の種類とそれぞれのメリット・デメリットを解説します。
自分の目的や目指すイメージに合うか想像しながら、見てみましょう。
切妻(きりづま)屋根
切妻屋根はいわゆる「三角屋根」で、日本でよく見かけるオーソドックスな屋根です。
費用は200~400万円程度。
- 構造がシンプル
- 雨漏りのリスクが少ない
- 屋根裏の換気設備を設置しやすい
- メンテナンスが簡単
- 全ての屋根材が使用可能
- 洋風の家にも和風の家にも合う
- 個性がない
- 屋根がかかっていない側の壁が劣化しやすい
- 東西方向に屋根面があると太陽光の発電効率が悪い
寄棟(よせむね)屋根
寄棟屋根は、4方向から屋根面を支える構造になっています。
費用は300~600万円程度。
- 耐風性があり、台風や嵐に強い
- 4方向全てに屋根がかかっているため、外壁の劣化を防ぐことができる
- 雨や雪の重さを分散できる
- 接合部分が多くなり、雨漏りのリスクが増す
- 4方向全てに雪が落ちる
- ソーラーパネルを設置しにくい
- 屋根裏のスペースが取れない
片流れ屋根
片流れ屋根は、一面だけ傾斜している屋根です。
シャープな形が人気で、近年増えています。
費用は200~350万円程度。
- 外観がモダンでおしゃれ
- 窓を上部に設置できるので家の中が明るい
- ソーラーパネルを設置しやすい
- 屋根裏スペースを確保しやすい
- 大きい雨どいがないと雨水を処理しきれず溢れてしまう
- 落雪で一箇所だけに雪がたまる
- 屋根がかかっていない面の壁が劣化しやすい
また、片流れ屋根は屋根の高さが高くなるため、斜線規制・高さ制限に注意が必要です。
方形(ほうぎょう)屋根
方形屋根は、4方向に傾斜する屋根をいいます。
寄棟屋根に似ていますが、水平部分がなく、4面のすべてが三角形になるのが特徴です。
費用は、300〜400万円程度。
- 耐風性があり、破損しにくい
- 住宅形状を正方形にする必要がある
- ソーラーパネルの設置に不向き
建物が長方形だと寄棟屋根を採用します。
入母屋(いりもや)屋根
入母屋屋根は、寄棟屋根と切妻屋根をミックスさせた形状です。
日本の伝統的な屋根で、和風住宅に広く取り入れられています。
費用は、350〜400万円程度。
- 屋根裏の断熱性・通気性がいい
- 格式高い印象の外観にできる
- 瓦を使うことが多いため、雨漏りのリスクがある
- マメな点検やメンテナンスが必要
- 複雑な構造で、施工が可能な高い技術を持った専門業者を探すのが難しい
はかま腰屋根
はかま腰屋根は、切妻屋根の屋根がかかっていない側に、少しだけ屋根面がある形です。
「隅切屋根」「半切妻屋根」「ドイツ屋根」とも言われます。
斜線制限があって、あまり屋根を高くできないときに採用されます。
費用は、350〜400万円程度。
- 屋根裏スペースを確保しやすい
- どの屋根材とも相性が良い
- 雨漏りが発生しやすい
- 複雑な構造で、高い施工技術が必要
招き屋根・差し掛け屋根
招き屋根・差し掛け屋根は、切妻屋根を上下にずらした屋根です。
左右の屋根面の高さが異なります。
費用は、300〜400万円程度。
- 強風・突風に強い
- 屋根裏の断熱性・通気性が高い
- 上下の屋根の間に窓が設置できて、採光性が高められる
- 外観がおしゃれになる
- 雨漏りが発生しやすい
- 施工経験のあるリフォーム業者が少ない
腰(こし)屋根
越屋根は、屋根の上にさらに小さな屋根が乗っているものです。
費用は、300万円以上になることが珍しくありません。
- 通気性・採光性が良い
- 和風な雰囲気にできる
- 構造が複雑で費用が高め
- メンテナンス
- 雨漏りが発生しやすい
陸(りく・ろく)屋根
陸屋根は、勾配のほとんどない屋根です。
ルーフフラット式無落雪屋根と呼ばれることもあります。
もともと勾配のある屋根を陸屋根にする場合であれば、費用は100万円~300万円と他の形状に比べて安く抑えられるのがポイントです。
- 落雪対策が必要ない
- 外観がモダンな印象になる
- 屋根上を屋上テラスとして利用できる
- 雨水が流れずに屋根上に溜まるため、防水対策が必要
- ソーラーパネルの設置に不向き
- 木造住宅には不向き
バタフライ屋根
V字型になっているユニークな屋根です。
スノーダクト式無落雪屋根と呼ばれる屋根もこの形状で、豪雪地帯を中心に採用されています。
費用は、素材や角度によって大きく異なります。
- 個性的な外観にできる
- 雪下ろしの手間を軽減できる
- 中央部に水が溜まりやすく、雨漏りのリスクが高い
- 屋根材が劣化しやすい
- 雪の重みでトラブルが発生しやすい
腰折れ屋根(マンサード・ギャンブレル屋根)
腰折れ屋根は、屋根の途中から傾斜の違う面がある屋根です。
マンサード屋根は、寄棟屋根に急勾配を加えたもので、ギャンブレル屋根は切妻屋根に急勾配を付けています。
元の屋根状態にもよりますが、200万円程度で済む場合もあるでしょう。
- 広い屋根裏スペースを確保できる
- 外観がかわいらしい印象になる
- 高さ制限のある場所でも採用しやすい
- 結露対策が必要
- 太陽光パネルを設置しにくい
- 勾配が変わる境目で雨漏りが発生しやすい
かまぼこ屋根
かまぼこ屋根は、曲線形状になっている屋根のことです。
「R(アール)屋根」と言われることもあります。
費用は、建物の大きさによって大きく異なります。
住宅で取り入れられることは珍しく、大型の施設で採用されることが多いでしょう。
- 住宅より体育館など大きな建物向き
- 個性的な外観になる
- 水切れが良い
- 頂上付近が雨漏りしやすい
- 施工経験のある業者が少ない
リフォームで屋根の形状変更をする際の注意点
屋根の形を変えるリフォームは、費用も手間もかかる大規模な工事です。
やり直しの効かない大きな工事だからこそ、事前にしっかり注意点を確認しておきましょう!
想定以上の費用や時間がかかる可能性がある
リフォーム費用は形状や屋根材によって大きく変わりますし、屋根の下地が劣化している場合は補修費用もかかります。
また、屋根の形状変更といった大掛かりなリフォームを住みながら実施するのは難しく、仮住まいの費用も別途必要です。
屋根の形状によっては、将来的なメンテナンス費用も高くなることにも要注意!
例として、越屋根は構造が複雑なので雨漏りもしやすいですし、万が一雨漏りしたときの原因究明にも時間がかかります。
陸屋根なら、屋根材の防水性能が重要で、マメなメンテナンスが欠かせません。
また、メンテナンス費用にも考慮しつつ屋根の形を変えるときには、建物の耐久性に影響が出ないかを確認する「構造計算」をします。
構造計算は建築士にしかできず、構造計算を依頼すると10万円~20万円の費用がかかります。
そして、屋根の形が変わると固定資産税にも影響が出ます。
複雑な形ほど評価額が高くなり、固定資産税も上がるので注意しましょう。
このように、リフォーム費用以外にも多くの費用がかかるため、予算はリフォーム業者とよく相談しましょう。
確認申請が必要になる
屋根のリフォームをしても床面積が変わらないため、基本的に確認申請は必要ないと言われています。
しかし、建物の高さには制限があるため、リフォームすることによって屋根の高さが変わる場合は確認申請をしなくてはなりません。
確認申請は、建築基準法の知識が必要になるため、専門の業者に依頼しておこなうのが一般的です。
ちなみに、申請代行にかかる費用は25~30万円程度になることが多いでしょう。
申請代行の費用を節約するなら、確認申請が必要ない屋根の形状を選ぶのもひとつの手です。
屋根の外観だけで決めると雨漏りのリスクも高まる
複雑な構造の屋根は、凝った感じで見た目もユニークになり、おしゃれな印象です。
しかし、構造が複雑になればなるほど、つなぎ目が多くなり雨漏りのリスクが高まります。
実は、屋根からの雨漏りのほとんどが屋根材のつなぎ目・接合部分で起きているんです!
屋根で雨漏りが発生すると、室内でも多くのトラブルが発生します。
施工後に「失敗した!」とならないためにも、機能面にも気を配りながら屋根の形状を決めましょう。
まとめ:特徴や注意点を理解してから屋根の形を変えよう
この記事では、屋根の形を変えたい人に向けて、費用や屋根の種類を紹介しました。
- リフォームで屋根の形を変えることは可能。ただし、費用と手間がかかる
- 屋根の形を変えるリフォーム費用は200万円~700万円程度。形状や屋根材によっても変動
- 屋根の高さが変わる場合は、確認申請が必要
- リフォーム費用のほか、仮住まい費用・構造計算費・メンテナンス費がかかることがある
- 複雑な形の屋根は雨漏りのリスクが高く、固定資産税も高くなる。
記事で紹介したように、屋根の形はさまざまです。
せっかく屋根の形を変えるならオシャレなものにしたいし、周りとはちょっと違った個性的なものを選びたいですよね。
しかし、屋根の形状変更のリフォームは大掛かりで、そう何度も変えることはできません。
デザインだけで決めてしまうと、「失敗したな~」と後悔することもあります。
また、どんな形でもメリット・デメリットの両面が存在します。
各屋根の特徴を理解して、プロのリフォーム業者とも相談しながら慎重に検討してくださいね。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
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